新オズのリンキティンク
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第七幕その九
「まさにな」
「そうなんですか」
「あのお花見ですか」
「確か三千本ですね」
「それだけの桜を集めて」
「それで沢山の人達と楽しんだ」
「そのお花見をな」
それをというのです。
「催してじゃ」
「皆で笑う」
「そうなるんですね」
「沢山の桜の木を観て」
「飲んで食べて」
「歌って踊って」
「そうじゃ、美味いものもふんだんに用意してな」
そのうえでというのです。
「皆を笑顔にしてみせるぞ」
「ほっほっほ、まさに笑わせてやろうじゃな」
リンキティンク王は秀吉さんの今のお言葉にも笑顔になりました。
「これが」
「うむ、そうじゃ」
秀吉さんもその通りだと答えます。
「わしはそれじゃ、人を笑わせることがな」
「好きなのじゃな」
「大好きじゃ、それもじゃ」
秀吉さんはさらに言いました。
「全力でじゃ」
「笑わせるな」
「うむ」
その通りだというのです。
「わしはな」
「そうであるな」
「だから楽しみにしておるのじゃ」
そのお花見をというのです。
「よいな」
「それではのう」
「そしてな」
秀吉さんはさらに言いました。
「お主の歌と踊りをじゃ」
「観たいか」
「うむ」
そうだというのです。
「その時もな」
「わしは何かあればすぐに歌って踊っておるが」
「花見の時もな」
「するぞ、絶対にな」
「ではじゃ」
それならと言うのでした。
「わしは見させてもらうぞ」
「左様か、では見るぞ」
「それではのう、あと歌舞伎や浄瑠璃もな」
「観るか」
「うむ、そうした芸能も大好きであるからな」
それ故にというのです。
「是非な」
「楽しむか」
「そうするぞ」
「ではな」
「当然漫才も落語もな」
「催すか」
「新喜劇もな」
こちらもというのです。
「そうするぞ」
「そちらでも笑うか」
「人は笑えばな」
「うむ、それだけでな」
「幸せになるな」
「全くじゃな」
リンキティンク王もそうだと答えます。
「どんな時でもじゃ」
「まず笑うとな」
「幸せになれるわ」
「その通りじゃ、外の世界では色々あったが」
それでもとです、秀吉さんは言いました。
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