ドリトル先生と桜島
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第六幕その三
「言われていたね」
「ああ、それが不思議だね」
「今先生が言う不思議は」
「そうだね」
「そうだよ、食糧自給率が低くて」
そうしてというのです。
「農業が衰退してるって」
「何かやたら言われてたんだよね」
「日本の農業って」
「結構前まで」
「そうだったんだよね」
「学者やマスコミの人達がね」
所謂知識人の人達がというのです。
「口を揃えて言っていたよ」
「ああ、いつもの大合唱だね」
「もうそれしか言わない」
「駄目だ駄目だって」
「日本の常だよね」
「いつも駄目だと言われてるとね」
それも知識人というものを知っていてわかっていると思われている人達にです。
「駄目だって思うよね」
「そうそう」
「学校の先生にもね」
「いつも駄目と言われるとね」
「自然と駄目だって思って」
「やる気なくしたりするね」
「それで日本の農業もそう思われていたけれど」
それでもというのです。
「この自給率は主食のことだったんだ」
「お米だね、日本は」
「あと主食だと麦とか大豆だね」
「そうしたものだね」
「その麦や大豆の国内生産が低かったから」
だからだというのです。
「自給率が低いと言われていたんだ」
「けれど日本人の主食ってお米だし」
「何と言ってもね」
「麦や大豆がそうであってもね」
「一概に言えないわね」
「そして他の農作物はね」
主食以外のというのです。
「畜産や水産もだけれど」
「かなりよくない?」
「あちこちで沢山作ってるよね」
「日本全土で」
「そうしてるね」
「そうだよ、だから農作物の総生産量は高くて」
その実はというのです。
「しかも質もいい」
「決して日本の農業は駄目じゃない」
「そうだね」
「そもそも調べたら日本全土で農業やってて」
「スーパー行っても日本産の農作物多いし」
「それでどうして駄目か」
「不思議だね」
「そうだよ、実は日本は世界屈指の農業大国なんだ」
その実はというのです。
「日本の先進技術特に農家の人達の頑張りを受けてのね」
「駄目どころかだね」
「その実はだね」
「そうだったんだね」
「日本の農業は」
「日本の知識人の人達のおかしなところがだよ」
このことはぼやいて言う先生でした。
「また出てるね」
「ううん、もう何かね」
「日本の知識人の人達っておかしな人多過ぎだね」
「学者さんもマスコミの人達も」
「何かとね」
「そうだね、何しろとあるところからお金を貰って」
そうしてというのです。
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