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星河の覇皇

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第八十四部第二章 交渉の用意その三十二

「それがだ」
「連合のマウリアでの外交ですね」
「とかくあの国は他国には無関心だ」
 関心が極めて薄いというのだ。
「それでだ」
「人もですね」
「少なく有能な者もな」
「少ないですね」
「だが目がある」
 このことは事実だというのだ。
「そして目があるならな」
「見られますね」
「その危険は常に存在している」
「それならですね」
「見られないことをだ」
「警戒しておくことですね」
「そうだ、徹底したカモフラージュを行い」
 そのうえでというのだ。
「マウリアにおいてな」
「サハラの情報収集を行い」
「そしてだ」
「マウリアからの協力が得られるなら」
「それを受けもしてな」
「サハラと講和して」
「最悪でも中立とする」
 その状態にするというのだ。
「今の敵対関係からな」
「その様にしますね」
「サハラを敵でなくする」
「統一されたあの国を」
「私はサハラと戦う気はない」
「再度の進出もですね」
「その様なことはしない」
 一切、そうした言葉だった。ギルフォードはモンサルヴァートに対して自分の外交戦略をありのまま話した。
「それよりも新天地にだ」
「領土の開発、開拓ですね」
「またスペースコロニーの建設もだ」
 これもというのだ。
「これまでの様に大々的には行わない」
「惑星及び衛星の開発、開拓ですね」
「そちらの方だ」
「そちらを増加する人口を受け入れる先にしますね」
「連合の様にな、エウロパも星は多い」
 その惑星、衛星はというのだ。
「非常にな」
「だからですね」
「例えば太陽系の月や火星程の星を人が住める様に出来れば」
 それだけの惑星開発技術があればというのだ。
「我々は今より遥かにだ」
「多くの人口を養えますね」
「そうした風になる」
 そうなるというのだ。
「まさにな」
「だからですね」
「そうだ、だからだ」
「これからは」
「惑星及び衛星の開発、開拓にだ」
 そちらにというのだ。
「軸を移す」
「そうしますね」
「スペースコロニーは建設に多くの予算を資源が必要だが」 
 それでもというのだ。
「しかしだ」
「それでもですね」
「収容出来る人口は少なく」
「資源を生み出すこともない」
「ただ人を収容出来るだけでだ」
 モンサルヴァートはさらに話した。 
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