超地球救済戦記!断罪王Ω〈オメガ〉~戦争もやめねぇ!環境破壊もやめねぇ!バカで愚かな人類は身長170センチ以下の無職童貞ニートの俺が全員滅亡させる‼~
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第三百五十一話 ギンコー その3
第三百五十一話 ギンコー その3
無色主義。
それは何色にも染まらない自由な主義。
そして、この国に『無色主義』による革命を起こすために結成された組織『カラーレス』。
この物語はカオスと化した敗戦国、新日本に革命を起こすために戦う、若者たちの青春群像劇である。
ギンコー襲撃計画当日、俺たちカラーレスのメンバーたちは、襲撃組と逃走組に別れて、行動を開始した。
顔に覆面をかぶった襲撃組が数人、一斉にギンコー内に突入する。
覆面をかぶった状態で、ギンコーに入った俺は、ギンコー内で天井に向かって銃を放つ。
俺の銃声を合図に、あらかじめ、客を装って、ギンコー内に潜入していたカラーレスのメンバーたちが、銃を懐から出して、店内の客たちを威嚇する。
俺はギンコーの職員に向かって、言い放つ。
「おい、今すぐ、ここにある金、全部、よこせ!それができねーなら、ここにいる奴らは、男女問わず、全員、おもちゃにした後で、ぶっ殺す‼」
そう、カラーレスのメンバーの中には、マイノリティーな性癖の者もいる。
しかし、マイノリティーが社会的に弱い立場を強いられるのは世の常であり、そういった風潮が、マイノリティーを社会から孤立させるのだ。
そして、社会から孤立したマイノリティーな性癖を持つ者達の中には、自らの居場所をこの国に作るために、カラーレスに参加したものも少なくない。
ちなみに、俺は普通に女性が好きである。
ギンコー員たちは、命が惜しいのか、金庫から、現在所有している分の金を取り出し始める。
銃声がギンコー内に響き渡る。
襲撃組として参加していたユイナが、携帯で警察に通報しようとしていた、子連れの専業主婦と思しき女性の頭部を、銃で撃ち抜いたのだ。
「いいか!この飯炊きメス奴隷みたいに死にたくなかったら、バカなことは考えないことだ‼」
しかし、遠くからパトカーのサイレンの音がしてくる。
おそらく、俺たちの監視の目をくぐって、警察に通報した者が、客の中にいるはずだ。
「チッ、もっと早い段階で、人質にした客達から、携帯を没収しておくべきだった...」
俺の言葉にユイナが反応する。
「ここの客たちは、我々をナメている、報復として、全員、粛正するべきよ‼」
ユイナの提案を、襲撃組に参加しているヒミカが否定する。
「その必要はないわ...たった、今、サイレンを鳴らしているケーサツに通報したのは、私なんだから...だからこれ以上、関係ない人たちを巻き込むのはやめて‼」
ヒミカが、自ら俺たちを裏切ったことを、告白する。
憤怒の形相のユイナがヒミカに向けて、銃口を向ける。
しかし、ユイナも瞬時にヒミカに向けて銃口を向ける。
お互いに銃口を向けあう、ユイナとヒミカ。
俺はギンコー員を銃で威嚇する役目があるので、銃口を反乱を起こしたヒミカに向けることができない。
それでも、一応、ヒミカに聞いてみる。
「ヒミカ、どうして、俺たちを裏切った‼」
他の襲撃組に参加したメンバーたちも、俺と同じく、ヒミカの裏切りに困惑していた。
「男にはわからないわよ...私がどんな気持ちでリョウジとの子をチューゼツしたのか、男にわかるわけがないわ!」
「まさか、リョウジと、リョウジとの間にできた子供の仇討ちをするために、俺たちを裏切ったのか?」
「そうよ!チューゼツしてから、初めてわかった!人を殺してカラーレスを脱退しようとしたリョウジの気持ちが!わたしがいったいどんなにひどいことをしたのか!そう、わたしは自分の子供を殺したようなもんよ!しかも、愛する人との間にできた子供をね‼こんなくだらない組織のために、わたしは自分の子供を殺したの!わたしは愛する男と、子供をカラーレスに殺されたのよ!だから、ここで、カラーレスのメンバーは全員、ケーサツに逮捕されればいいのよ!どーだ!ざまぁみろ!バーカッ‼このカルトテロリストどもが‼」
ギンコー内にまたも銃声が鳴り響く。
ユイナが組織を裏切ったヒミカに向けて銃撃を開始したのだ。
当然、ヒミカもユイナに対して、銃撃を開始する。
突如始まった、ギンコー襲撃者たち同士による銃撃戦に、ギンコー内にいる全ての人たちが戦慄する。
カラーレスのメンバーたちも、人質に取られた客も、ギンコー員たちも、突如始まった、襲撃者同士の、銃撃戦の巻き添えにならないように、身をかがめる。
その間にも、近づいてくる、パトカーのサイレンの音。
予想外の事態に、ギンコー内にいた全ての人間たちが、困惑していたのだった。
次回予告 ギンコー その4
※この物語はフィクションです、実在する人物及び団体には一切関係ありません。
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後書き
次回もお楽しみに
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