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ヒーローキャット

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第二章

「あと少し通報が遅れたら」
「危なかったですか」
「まことに。ですが後遺症もなく」
「助かりますか」
「ご安心下さい」
 ウッドに笑顔で言いウッドもその話に笑顔で頷いた、そして。
 アマンダは退院してからだ、ウィローを抱いてウッドに言った。
「全部聞いたわ、本当にね」
「ウィローのお陰だね」
「ええ、この娘があなたに教えてくれて」
 ウィローを見つつ話した。
「そうしてね」
「君を助けてくれたね」
「そうだったわ、だからね」
 それでというのだ。
「この娘への感謝をね」
「これからもだね」
「一生忘れないわ」
「僕もだよ。人を助けるなんてね」
 笑顔でだ、ウッドは言った。
「こんな素晴らしい娘はいないよ」
「全くよ」
 二人で笑顔で話した、そして共にウィローを撫でた。すると人を助けた彼女は嬉しそうに喉を鳴らした。
 それを見てだ、アマンダは言った。
「この娘のことをね」
「何かな」
「インターネットでね」
 これを通じてというのだ。
「知らせましょう」
「この娘のことを知ってもらうんだね」
「一人でも多くの人に。それに」
 アマンダはさらに言った。
「猫も人を助ける」
「そのこともだね」
「知ってもらいましょう」
「いいね、猫は気ままと言われてるけれど」
 そうした生きものとだ。
「けれどね」
「人を助けることもあるわ」
「そうだね、、それじゃあ」
「インターネットでね」
「皆にウィローのことを知ってもらおう」
「是非ね」
 このことも二人で笑顔で話した、そうして実際にインターネットで彼女のことを紹介した。すると多くの人が彼女を賞賛したのだった。ヒーローだと。


ヒーローキャット   完


                  2023・5・16 
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