神々の塔
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第二十二話 忍者と忍者その二
「あいつが丹精込めて育てただけにな」
「めっちゃ強いな」
「そうなった、あいつのスライムを見るとな」
「わかることやな」
「そや、どんなモンでも並のレベルやと我等の敵やないが」
「神霊位になると」
「ほんま厄介や、今回はその忍術に警戒して」
そしてというのだ。
「あんじょう戦わんとな」
「あかんっていうんやな」
「ああ、我もそう思うわ」
「そういうことか」
「流石にこの世界の忍者は何かに変身することはないが」
こうした妖術めいたものは昭和のかなりの頃まで忍者漫画それにアニメではあった、まだ忍術と妖術や仙術との区分が曖昧であった頃だったのだ。
「しかしな」
「それでもやな」
「厄介なもんや、蝦蟇呼ぶ方もおられるやろ」
「いや、今回はおらん」
りーはそれは安心する様に返した。
「それは天竺徳兵衛さんとかな」
「そうした忍者か」
「忍者は忍者でもな」
「正統派やないか」
「妖術も使う忍者や」
そちらになるというのだ。
「そやからな」
「そういうのと考えたらええな」
「それは児雷也さんも同じや」
この神霊もというのだ。
「忍者は忍者でもな」
「正統派やないな」
「半蔵さん達は正統派や」
そちらの忍者だというのだ。
「忍術を使ってな」
「妖術は使わへんか」
「仙術もな」
「そういえば仙人から修行を受けた忍者もおるな」
施はそうした者達の話もした。
「日本の創作には」
「ああ、織田作之助の創作でもな」
「あるな」
「あの人の猿飛佐助がそれや」
リーは大阪に生き大阪を書き続けたこの作家の話をした。
「漢字でツァラトゥストアと書いたな」
「ゾロアスターやな」
ゾロアスターとドイツ語で読んだものがツァラトゥストアである、ニーチェの著書やリヒャルト=シュトラウスの曲もそこから名前が採られている。
「そやな」
「そうや、その人が仙人として出てな」
そしてとだ、リーは施に話した。
「佐助さんの師匠となってな」
「佐助さんを忍者にするんやな」
「それで佐助さんは空を飛べる」
その作品の中ではだ。
「作品の結末でもな」
「佐助さん空飛んでるねんな」
「これはもう忍術やないやろ」
「仙術やな」
「まさにな、そうした忍者の神霊さんもな」
「この世界にはおられるんやな」
「そういうことや、それで今回はな」
リーはさらに話した。
「そうした忍者やなくて」
「正統派のやな」
「忍者が出て来るで」
「そういうことやな」
「まあ私は妖術とか仙術使う忍者も好きやが」
リーは自分の好みも話した。
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