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星河の覇皇

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第八十四部第一章 梟雄の復活その三十九

「効果があるものだな」
「はい、確かに」
「それは」
「若し見破られるとです」
「それでは意味がありません」
「意味がないどころか」
「奇襲は破られた時が大きい」
 まさにその時がというのだ。
「だからだ」
「この度もですか」
「奇襲を破る」
「オムダーマン軍の謎の魚雷攻撃を」
「そうする、だからだ」
 それでというのだ。
「安心するのだ、また数も」 
「そちらもですか」
「二度の敗戦でその数を大きく失いましたが」
「それでもですか」
「その数もですか」
「すぐに予備戦力を動員してだ」
 そうしてというのだ。
「補う、それも全てだ」
「予備戦力をですか」
「全て動員しますか」
「ここは」
「そうだ、さもないとだ」 
 そこまでしなければというのだ。
「オムダーマン軍に数で劣る、数に劣った戦いはしないことだ」
「まずは数ですね」
「何といっても」
「だからですね」
「この度は」
「数を用意することも行なう、そして軍需工場は既に二十四時間体制に入っていることはだ」
 このことにもだ、シャイターンは言及した。
「いいことだ」
「だからですね」
「完成した兵器は即座にですね」
「前線に送りますね」
「そうしますね」
「そうだ、艦艇は完成すれば」
 そうすればというのだ。
「即座に進水式を行い」
「完成してですね」
「そこからですね」
「進水式の後で」
「前線に送る」 
 まさにそこでというのだ。
「乗員は今は足りているから彼等に渡してだ」
「そしてですね」
「進水式で乗り込んでいた乗員は」
「すぐに後方に戻らせますね」
「そうだ、それも損傷した船を操艦させてな」
 そのうえでというのだ。
「整備及び修理工場まで送らせてだ」
「そうしてですね」
「工場まで戻ってもらい」
「そのうえでまた、ですね」
「艦艇を前線まで送ってもらいますね」
「そうしてもらう、とにかくだ」
 シャイターンは冷静な顔で述べた。
「今は使える戦力は使いだ」
「そしてですね」
「働いてもらいますね」
「そうしてもらいますね」
「無論休む時は休んでもらう」
 このことも忘れていなかった。 
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