八条学園騒動記
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第七百二話 薩摩の言葉でその十四
「連合特にだ」
「日本人はですね」
「淡水のものも口にするしな」
海のものだけでなくというのだ。
「そうだからな」
「そうですね、鯉も食べますし」
「鮒もな」
「鯰も」
「ピラルクやピラニアでさえな」
「やはり養殖までして」
「そうだからな」
それでというのだ。
「余計に思う」
「何でも食べると」
「家畜でも豚乳を飲むな」
「わざわざ出る様に品種改良して」
「ただ四本足のものを机や椅子以外全て食べるのではなくな」
それで止まらずというのだ。
「あらゆる部分を口にする」
「その生きものの」
「豚ならだ」
この家畜からさらに話すのだった。
「まさに乳までな」
「飲みますね」
「そしてチーズやバターもな」
豚乳からというのだ。
「作ってな」
「食べますね」
「声以外だ」
「骨までスープにしますし」
「他の生きものも同じだしな」
家畜はというのだ。
「まさに声以外だ」
「内臓も食べ」
「耳や尻尾にだ」
さらにというのだ。
「蹄までな」
「食べますね」
「脳や目までな」
「兎角ですね」
「何処までも食べる」
「それが連合ですね」
「内臓は食べるが」
エウロパでもだ。
「しかしな、脳や目や」
「蹄はですね」
「食べないな」
「尻尾位ですね」
上等兵も述べた。
「牛等で食べるのは」
「そうだな、しかしまことに連合ではな」
「声以外全て食べますね」
「骨すらな」
「スープにして」
「そして食べる」
その様にするというのだ。
「奇食だが」
「それが普通ですね」
「そうなっている、ここまで食べてな」
その様にしてというのだ。
「美味いというが」
「それはですね」
「そうは思わない」
全くというのだ。
「私としてはな」
「私もです」
「それでだが」
ここで大尉はこうも言った。
「暫くこの学園の食堂でだ」
「その連合の食事もですか」
「食べよう」
「これまで通り」
「連合のものは兎角何でも食べ」
これまで話している様にというのだ。
「そして量もな」
「かなりですね」
「まるでアスリートの様にな」
「食べますね」
「そうしたものだが」
「学園内でも」
「食べる」
連合の食事をというのだ。
「いいな」
「はい、エウロパの料理ではなく」
「連合の料理をな」
「食べていきますね」
「そうして見回っていくぞ」
「わかりました」
上等兵は大尉の言葉に頷いて応えた。
「そうしましょう」
「ではな、口に合わないこともな」
これもというのだ。
「あるが」
「それは常ですね」
「連合の料理はな」
「味が濃く」
「癖が強い」
極めてというのだ。
「それもだ」
「困りますね」
「我々にとってはな、しかしな」
「そこは我慢して」
「そしてな」
そのうえでというのだ。
「これまで通り食べていこう」
「その様に」
上等兵は再び頷いて応えた、そうしてだった。
二人で学園内を見回していった、そのうえで連合を知っていくのだった。彼等から見て敵であるこの国について。
薩摩の言葉で 完
2023・2・2
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