ハッピークローバー
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第八十話 久しぶりに会ってその十一
「アメリカ軍の方がな」
「恰好いいとか?」
「そんな感じするかもな」
「断言しないのね」
「いや、アメリカ軍って軍服の手入れはな」
これはというのだ。
「自衛隊程はな」
「しないの」
「俺ちょっと見たんだよ」
アメリカ軍の人達をというのだ。
「佐世保行った時に」
「あそこね」
「海軍の人達いてな」
佐世保にはアメリカ海軍の基地が存在している、彼等の象徴であると言える空母も停泊していることがある。
「温和な感じだったけれどな」
「怖そうじゃないの」
「英語で挨拶したら皆笑顔でおはようとか言ってくれたよ」
「あれっ、日本語?」
「軽い調子でな」
「そうだったの」
「ああ、皆紳士だよ」
アメリカ海軍の将兵達はというのだ。
「けれど軍服よく見たら」
「自衛隊程手入れしてないの」
「ああ、自衛隊が極端なだけかも知れないけれどな」
「アメリカ軍はそうなのね」
「そういえば学校のアメリカ人ってそうだよな」
世界中から人が来る学園だけあってこう言えた。
「必要なことは集中してやってな」
「必要ないとしないわね」
かな恵はここで焼きそばを食べ終えた、鳴海もそうだった。それで用意していた食器に柿ピーを袋を切って出して話した。
「合理的に」
「だろ?要は戦って強いか」
「それが問題ね」
「だから身だしなみもな」
それもというのだ。
「自衛隊位にはな」
「整えないのね」
「流石に不潔にはな」
「ならない様にしても」
「そこまでする必要がないって思ったら」
それならというのだ。
「アメリカ人ってな」
「しないのね」
「そうだろうな、それでな」
かな恵に自分はポテトチップを出しながら話した。
「自衛隊はな」
「必要不要とかじゃなくて」
「整理整頓清潔に厳しくて」
「お掃除もしっかりで」
「制服もな」
これには作業服それに帽子も入る。
「完璧にだよ」
「整えてるのね」
「何かベッドもな」
隊舎の中のだ。
「シーツは十円落としたら跳ね返る」
「そこまで張るのね」
「きちんとな、皺一つない」
「物凄いわね」
「それで海自さんはそれが一番徹底してるから」
陸空海三つの自衛隊の中でだ。
「世界一お洒落というか決まってるってな」
「思ってるのね」
「まあ突っ込まないのが優しさかもな」
鳴海は笑ってポテトチップを食べつつ言った。
「ナチスとかドイツ軍の方が恰好いいとかな」
「ああ、映画とかで出て来る」
「あの黒とかジャーマングレーっていうのかよ」
「灰色ね」
「あの色の軍服な」
こう言うのだった。
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