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ハッピークローバー

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第七十九話 夏の終わりでその八

「俺はな」
「男の子には興味ないのね」
「ないよ」 
 全否定の返事だった。
「そうした趣味にとやかく言わなくてもな」
「鳴海っち自身の趣味じゃないのよね」
「そうだよ、それに浮気だってな」
 鳴海はさらに否定して言った。
「絶対にな」
「しないのね」
「浮気して離婚とかしてな」 
 そしてというのだ。
「物凄い慰謝料払うってことになるだろ」
「そうしたお話も多いわよね」
「そうした話子供の頃から聞いてな」
 それでというのだ。
「そんなことになる位ならな」
「最初からなのね」
「浮気なんてな」
 それこそというのだ。
「絶対にだよ」
「しないのね」
「そうだよ」
 こうかな恵に話した。
「俺はな」
「じゃあ私だけね」
「そうだよ、あと変に浮気してな」
 そしてというのだ。
「かなさっき病気の話しただろ」
「性病ね」
「そんなのなったら怖いだろ」
「梅毒とかエイズとかね」
「淋病だってな」
 この病気の話もするのだった。
「すげえ痛いらしいしな」
「おトイレの時よね」
「もう信じられない位な」
 そこまでというのだ。
「痛くて膿が出るんだろ」
「そうみたいね」
「そうなるんならな」
「浮気しないのね」
「かなは浮気なんてしないしな」
「しないわよ、私も離婚とか慰謝料とかね」
「嫌だよな」
「それで病気だって」
 これもというのだ。
「怖いし」
「エイズとか梅毒って下手したら死ぬしな」
「鳴海っちが浮気しないなら」
 それならというのだ。
「それでいいわ」
「かなもだよな」
「しないわ、それじゃあね」
「病気の心配もないよな」
「離婚とか慰謝料もね」
「離婚も揉めるしな」
 この事態になってもというのだ。
「すったもんだでな」
「家庭裁判所とかも行って」
「裁判自体もお金かかってだよ」
「弁護士さんにお願いしてもね」
「それでな」 
 その結果というのだ。
「離婚になってな」
「慰謝料があって」
「そんなことでお金使うってな」
 鳴海は口をへの字にさせて言った。 
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