ハッピークローバー
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第七十九話 夏の終わりでその七
「だったらね」
「もうそうしたことはか」
「考えて」
そうしてというのだ。
「備えておかないとね」
「高校生でそうなんだな」
「女の子はね、だって子供が出来るっていう」
「そうしたことだからか」
「ちゃんと知識として頭に入れて」
そしてというのだ。
「備えもしないとね」
「本当に子供が出来たらか」
「高校生だとね」
「流石にまずいよな」
「十六歳から結婚出来ても」
法的にはだ。
「現実にはね」
「難しいしな」
「何も勉強してない碌でもない生き方した」
「ドキュンか?」
鳴海はすぐに言い返した。
「そうした奴か」
「そう、そうした人がね」
まさにというのだ。
「何も考えずに子供出来て」
「碌でもないことになるな」
「よく次号虐待とか育児放棄とかね」
「あるよな」
「そんな風にはなりたくないってね」
その様にというのだ。
「普通はね」
「思うよな」
「だからよ」
それでというのだ。
「私もね」
「そこはか」
「そう、気を付けて」
そしてというのだ。
「ちゃんとね」
「ゴムも用意してるんだな」
「もう私達の年齢で持ってない娘はね」
かな恵はさらに言った。
「いないんじゃない?」
「そうなのかよ」
「男の子は知らないけれど」
「俺持ってないしな」
「じゃあ買ったら?」
こう鳴海に返した。
「鳴海っちも」
「必要だからか」
「鳴海っちにそのつもりがなくてもね」
「かな恵とかよ」
「今そのつもりがなくても」
かな恵はこう前置きして語った。
「それでもね」
「持ってるとか」
「本当に備えあればよ」
「持っておくべきか」
「そうよ、というか鳴海そうしたことしてないって」
かな恵はこのことから考えて言った。
「やっぱり普段は」
「言わないからな」
憮然とした声でだ、鳴海はこの言葉を返事とした。
「絶対に」
「そういうことね、私を頭の中でとか」
「言わないと言っただろ」
「そういうことね」
かな恵もそれはわかった。
「男の子ってことね」
「ホモじゃないからな」
また返事をした。
「俺はな」
「日本じゃ昔からあっても」
「俺は信長さんや信玄さんと違うからな」
「謙信さんでも政宗さんでもないのね」
「だからな」
それ故にというのだ。
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