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X ーthe another storyー

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第十八話 秘密その十三

「選ぶ時はな」
「お前としてはだな」
「やっぱり自分と一緒にいたいわ」
 こう神威に話した。
「自分と一緒におって自分がわかってきたしな」
「こっちもだ、小鳥と封真にな」
 二人に加えてというのだ。
「天の龍の五人もな」
「わい等もやな」
「わかってきた、いい人達だ」
「そう言ってくれるか」
「ああ、だからな」
「選ぶとしたらか」
「考えたい、だが俺が第一に考えるとは」
 選択の際にというのだ。
「やっぱりな」
「小鳥さんとやな」
「封真のことだ。二人を護れるのなら」
 それならばというのだ。
「そちらを選ぶ」
「そうするんやな」
「そうしたい、ではな」
「ああ、その時はな」
「また頼む」
「よお考えてくれ」
「では行って来るわ」
 嵐も神威に言ってきた。
「東京から少し離れるわ」
「最後の天の龍は今はか」
「そちらにおられるから」
「皇昴流か」
 神威はその最後の天の龍の名を口にした。
「その人か」
「おそらくこの人だろうと考えていたけれど」
「やはりか」
「そうだったわ」
 予想は当たったというのだ。
「本当にね」
「そうだったか」
「そしてね」
 嵐は神威に話した。
「その皇昴流さんと戻って来るから」
「そうしてか」
「これで天の龍は六人、そしてね」
「最後はだな」
「貴方次第よ」
 神威を見据えて告げた。
「よく考えてね」
「そうする。そしてあと少しでな」
「桃生神社でね」
「俺はあの人と会う」
 桃生神社でというのだ。
「そうする」
「その時には戻って来るから」
 昴流を連れてというのだ。
「一緒にね」
「桃生神社にか」
「行きましょう」
「わい等にとってもあの剣は重要な」 
 空汰も言って来た。
「そやからな」
「一緒にか」
「神社に行かせてもらうわ」 
 そうするというのだ。
「それで一緒にな」
「あの人と会ってだな」
「お話聞こうな」
「剣のことをな」
「おそらくその時に剣は手に入るわ」
 嵐は冷静に述べた。
「あの人が持って来てくれてね」
「剣はあの人が持っているか」
「私が思うにね」
「そうなのか」
「どうも教会でのお話からそう感じたわ」
 それ故にというのだ。
「だからね」
「その時にか」
「剣のことを聞けて」
「剣自体も手に入るか」
「そうなるわ」 
 まさにというのだ。
「そして後はね」
「俺の選択だけだな」
「そうなるわ」
「何ていうかな」 
 空汰がまた言ってきた、今度の話は少し苦笑いになってからはじまった。見ればその苦笑いには達観もあった。 
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