ハッピークローバー
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第七十八話 ホテルのカレーその二
「欧州からの子皆言ってます」
「そうでしょ、あっちじゃね」
「朝からお酒飲みますよね」
「イタリアとかワイン飲むしね」
その朝からというのだ。
「ドイツもでもだしね」
「朝食欲がないとビールが朝ご飯なんですよね」
「生卵入れて」
ビールにというのだ。
「飲んでね」
「朝ご飯にしますね」
「それで栄養摂るから」
朝のそれをというのだ。
「日本に来てね」
「朝から飲もうとするんですね」
「お昼でもね」
「けれどここは日本で」
「八条町は十五歳から飲めるけれどね」
「私達合宿先で飲んでいました」
即座にだ、富美子は答えた。
「ホテルの中も八条町のままなんで」
「私の時もよ、皆でね」
「飲んでましたね」
「けれど夜でしょ」
「はい」
その時に飲んでいたとだ、富美子も答えた。
「そうでした」
「そう、幾ら八条町でもね」
「お酒は夜よ」
「その時に飲みますね」
「朝やお昼はね」
この時はというのだ。
「飲まないでしょ」
「そうでした」
「それがね」
「欧州の人はですね」
「いきなりこっちで勤務になった人は」
「留学とかしないで」
「そうしたこと知らないで」
それでというのだ。
「シャンパン飲もうとしたりね」
「しますか」
「朝からね」
「お客さんならいいですよね」
一華はこう言った。
「別に」
「だってお客さんは働かないでしょ」
店長は即座に答えた。
「レジャーや観光で来ていてね」
「それで、ですね」
「基本お仕事ではね」
「来てないので」
「だからね」
それ故にというのだ。
「別によ」
「飲んでいいですね」
「けれどホテルで働いているなら」
そのホテルでというのだ。
「やっぱりね」
「お酒入ったら駄目ですね」
「そうよ、欧州はよくても」
「ここは日本ですね」
「お仕事にも影響出るし」
酒を飲んで酔えばというのだ。
「お酒臭いホテルマンなんてね」
「日本じゃ何かって思われますね」
「ましてや車の運転なんてね」
「絶対に出来ないですね」
「某少佐は朝にワイン一本空けてましたね」
一華はとあるギャグマンガのMI6所属の少佐の話をした、黒のロングヘアでアイシャドーを入れた同性愛者の人物だ。
「それは日本ではですね」
「その人イギリス人じゃない」
店長もその少佐のことを知っていて応えた。
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