神々の塔
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第十七話 十二神将その七
「昔の日本人白いお米にこだわったな」
「もうお米はこれって」
「決めてな」
「赤いお米や黒いお米をなくして」
「それでずっとな」
「なかったんやね」
「そうみたいやな」
こう綾乃に話した。
「どうもな」
「そやねんね」
「どうもな、もう平安時代には」
この頃にはというのだ。
「あまりな」
「なくなってて」
「それこそ江戸時代になるとな」
この頃にはというのだ。
「誰もな」
「知らん位やね」
「そこまでな」
「消えてたんやね」
「消えてな」
そしてというのだ。
「忘れられてた」
「そやねんね」
「不思議なことにな」
「ほんま不思議って言えば不思議やね」
綾乃はまた酒を飲んでから応えた、今回の宴でも誰よりも飲んでいてしかも表情も全く変わってはいない。
「そのことって」
「ほんまな、しかし奈良時代のお食事を再現したら」
「そうしたお米もあるねん」
「それを今の日本で再現して」
「ここでもやで」
塔の中でもというのだ。
「食べられるねん」
「そういうことやな」
「蘇も猪も鯛も食べられて」
そうしてというのだ。
「お野菜もで」
「こうしたお米もやな」
「食べられるねんで」
「成程な」
「それでデザートは」
綾乃はそちらの話もした。
「果物やで」
「そっちやな」
「それを食べて」
そしてというのだ。
「そのうえでな」
「最後まで楽しむか、しかし」
シェリルは蘇を食べて言った。
「ほんまこの蘇はな」
「チーズやね」
「そうとしか思えんわ」
食べてみての言葉だけに説得力があった。
「美味しいわ」
「そやね、おかわり出来るし」
「蘇もやな」
「どんどんな」
「食べればええな」」
「そやで、おかわり出来るし」
綾乃は実際にそのおかわりの蘇を食べながら話した、彼女にしても蘇を食べて非常に美味いと思っている。
「食べような」
「ほなな、しかし昔の日本でな」
シェリルは酒も飲んだ、そうしてからまた言った。
「チーズ食べてるなんてな」
「元々は中国から伝わったもんやで」
綾乃はまた羅と施を見て話した。
「唐からやね」
「その王朝な」
その中国人のうちの一人の羅が言ってきた。
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