神々の塔
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第十六話 ローマの中でその十二
「支えてくれる本物のお友達が最初からおってくれて」
「振られて裏切られたにしても」
「それでもな」
「ぎりぎりで助かってたわ」
「何があっても傍にいてくれる」
そうしたというのだ。
「そんな人がな」
「ほんまもんのお友達やわ」
「ああ、友達とは何かは色々な見解があるが」
「そうした人はほんまもんやね」
「平気で裏切る奴は絶対に違ってな」
それと共にというのだ。
「その人がどれだけ辛い状況でもな」
「傍にいてくれる人はね」
「ほんまもんや、振られて裏切られたのがある程度でもその人の責任でも」
それでもというのだ。
「裏切って切り捨てずにな」
「傍にいてくれるなら」
「その人がどれだけ辛くてもな」
それでもというのだ。
「ちゃんとな」
「傍にいて支えてくれる」
「それこそほんまもんの友達で」
「そうした人がいてくれたら」
「絶望的な状況も何とか生きていけるわ」
「そうなるね」
「それで生きてたらな」
その時どれだけ辛くともとだ、施はこうも語った。
「またな」
「その人みたいに状況が変わって」
「よおなるわ」
「そうなるね」
「ああ、絶望してもな」
「生きる」
「それも大事や、地獄に落ちてもや」
そう言ってもいい状況に陥ってもというのだ。
「何があってもな」
「生きていくことやね」
「そうすることや」
こう言ってだった。
施は綾乃にだ、笑顔で言った。
「偽物の友達と本物の友達」
「世の中どっちもあるね」
「辛い経験してもそれがわかったらな」
「それだけで人生の糧になるね」
「ああ、そう思ったらあの人はな」
「今幸せやし」
「そう考えたら生きてこそな」
そうであってこそというのだ。
「やっていける、絶望しても誰かが傍にいてくれたら」
「それだけで有り難いし」
「生きることや、ただ裏切った連中は性根変えんとな」
人を平気で裏切り切り捨てる様なそれをというのだ。
「生きていてもな」
「しゃあないね」
「屑は屑のままや、性根を変えんと」
「今のままやね」
「ああ、まああんな連中自分も嫌いやし」
それでと言うのだった。
「どうなってもええけどな」
「人を平気で裏切る様な人等は」
「精々あがいてればいいわ」
この言葉に誰も何も言わなかった、そしてだった。
敵が出て来ると今度はシェリルがドラゴン達を出して彼等の攻撃で一掃した、そのうえでさらに先に進むのだった。
第十六話 完
2023・3・1
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