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神々の塔

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第十六話 ローマの中でその十

「あの連中は」
「それは事実やね」
「そして信用もな」
「出来へんね」
「そしてな」 
 そのうえでというのだ。
「絶対に付き合いたくない」
「人を裏切るってわかってるから」
「そんな連中と付き合うよりな」 
 それよりもとだ、トウェインはさらに言った。
「一人でおった方がな」
「ええんやね」
「そら頼りになる友達がいてくれたら何よりや」 
 それが最善だというのだ。
「そやけどな」
「そんな人等と付き合うより」
「一人でおった方がな」
「ええんやね」
「一人でもな」
 例えそういった状況でもというのだ。
「何かせなあかん時もある」
「そうした時は確かに」
「あるやろ」
「人は生きてたら」
「友達がおるおらんに関わらずな」
「ほんま一人でもやらなあかん」
「さもないと大切なものを失う」
 トウェインは真顔で話した。
「その時もあるさかいな」
「お友達はおるに越したことはないけど」
「屑はや」
「友達にしたらあかんね」
「屑と一緒になってもな」
「ここぞって時に裏切られるだけやね」
「そんな連中と一緒におってもな」
 それこそというのだ。
「害にしかならんわ」
「そうやねんね」
「一人でおってもな」
 例え友達がいないと言われる状態でもというのだ。
「それは恐れたらあかん」
「よく友達おらんって馬鹿にする奴おるけどな」
 羅は学校でよく言われることを言った。
「今のトウェインの話やとな」
「それは何でもないってことやね」
「そうなるな」
 こう綾乃に話した。
「どうも」
「そやね」
「まあな、ほんま一人でもな」
「周りに誰がおらんでも」
「やらなあかん時ってな」
「あるね」
「それで平気て人を裏切る様な奴と一緒におっても」
 それでもと言うのだった。
「何もならんわ」
「そやね」
「そんな連中と一緒におるよりも」
「一人でおった方がええわ」
「それは一理あるな」
「そやね」
「人は孤立する時もあるやろ」
 人生の中でとだ、羅は考える顔で言った。 
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