その小さな女の子のことが気になってしまったんだが、どう接していけばいいんだろう
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第13章
13-1
ななのが春休みに入って、僕の部屋に通うようになって
「私ね 又 2番だったの 麗花に負けてるの」
「はぁ そのダントツの子かぁー ななのもかなわないって言ってたじゃぁないか」
「そーなんだけどー 私なりに頑張ってるんだけどなぁー あの子 頭良いんだから もっと 上の高校 選べば良かったのにー」
「仲悪いのか?」
「ううん 仲良しだよ お昼も一緒に食べてるしー 鈴音も一緒」
「じゃぁ 良かったじゃないか 良いライバルが居てー」
「そーだよね あのね シュウ 温泉連れてって欲しいなぁー お泊りで」
「えぇー なんだよ いきなり」
「だって 前からゆうてるやん 温泉でゆっくりしてさー 一晩中、シュウの腕ン中で眠りたいって」
「そんなこと言ってたかぁー? ななの 温泉って ふたりで 露天風呂なんかでゆっくりするのか?」
「ふたりっきりでぇー? ・・・」
「それに、泊りに行ったら となりにななのが寝ていたら 裸にして、襲い掛かるかもしれないぞ 覚悟あるのか?」
「嫌だ そんな言い方! ・・・そんなのぉー・・・」
「ほら 見ろ そんなの 怖いんだろう?」
「・・・うぅー 私 シュウのものになるって 決めてるんだものー だから・・すべて・・いいよ 覚悟する でも 乱暴なのは嫌」
「ななの 簡単にそんなこと言うんじゃぁないよ ななのは僕にとっては大切な人だよ だけど、ななのには、これから、もっと大切に思える人が現れるかもしれないだろう? その時までは、自分をもっと大切にしとかなきゃぁだめだろう?」
「また そんな風に言う! 私 いつまで経っても 子供のままやんかぁー シュウのものになれへんのぉー?」
「いや そのー したからと言ってもー そのー ななのは今のままでも、僕のものになっている カナ」
「だったらさー 一緒に寝ているからって なんで そんな怖いことするって言うのよー 私だって そん時になって その気で受け入れられたら・・・かめへんと思ってるのにー どっちみち いつかはするんやろー? シュウとだったら・・」もう、自分で何を言っているのかわかってるんだろうか むきになって僕に訴えてきていた。
僕には、ななのが言っていることが半分くらいしか理解出来なかったのだろう。まだ、完全にはわからないのだ、ななのの気持ちが・・・揺れているのだろうけど・・。自分の気持ちだって・・・ななのと一つになってすべてがほしいと思うこともある反面、まだ、高校生なんだし、せめてその間は・・と。それに、彼女は若いんだし、まだ、色んな人と出会うかも知れないし、僕なんかよりもっとななのにふさわしい男と・・ということも・・。
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