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八条学園騒動記

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第六百九十七話 弱肉強食とその七

「出来たらしいの」
「そうだったの」
「吉原とかのね」
「それは意外ね、というかね」 
 彰子は考える顔になって述べた。
「日本語って方言もね」
「かなり違うわよね」
「ただでさえ難しいのに」
 そう言われているがというのだ。
「方言もそれぞれ独特で」
「難しいわよね」
「エウロパの工作員が日本に潜入して」
 実際にそうしたケースは連合の歴史の中でかなりあり政府中枢にまで影響を及ぼしていることが発覚し大騒ぎになったこともある。
「日本語を使えても」
「方言まではね」
「難しいわよね」
「絶対にそうね」
 七海もそれはと応えた。
「薩摩星系とか津軽星系だと」
「もう方言でね」
「苦労するわね」
「あれでしょ、エウロパの工作員の日本語って」
「ああ、多分だけれど」
 七海は彰子の今の話に応えた。
「かなり勉強してね」
「読み書き出来て話せても」
「方言まではね」
「中々よね」
「その筈よ」 
 まさにというのだ。
「絶対にね」
「そうよね」
「それが出来るのは」
 それこそというのだ。
「日本人でもね」
「そうそうよね」
「そもそもエウロパの連中が使う文字はね」
 七海はこちらの話もした。
「一種類だけだし」
「アルファベットね」
「銀河語についてね」
 エウロパの者達はというのだ。
「出鱈目な言語だってね」
「言ってるのね」
「そうみたいよ」
「そうなのね」
「そして日本語についても」
「そう言ってるのね」
「みたいよ、悪魔の言語だってね」
 その様にというのだ。
「言ってるみたいよ」
「悪魔ね」
「文法あっちの言葉と全然違うし」
 エウロパの言語と、というのだ。
「あっちはラテン語でしょ」
「正式に言うと新ラテン語よね」
「それがエウロパ全体の公用語で」
「あちらの各国の言葉はね」
「そのラテン語が元だから」
「英語もドイツ語もフランス語も」
「もうラテン語マスターしていたら」
 それが出来ていたらというのだ。
「もうね」
「他の言語もなのね」
「結構簡単にわかるらしいから」
「そうなのね」
「文字は全部同じだし」
「アルファベットね」
「文法は全部同じだから」
 エウロパの言語はというのだ。
「そこから日本語に触れたら」
「悪魔の言語なのね」
「そうまで思うみたいよ」
「悪魔ね」
 彰子はこの言葉に反応して言った。 
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