星河の覇皇
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第八十三部第五章 謎の兵器の正体その二十
「平和にです」
「過ごされる」
「そうなりますね」
「連合に来られたら」
「その時は」
「間違いなく、そしてです」
八条はさらに話した。
「それについてご本人がどう思われるかは」
「そのことについてはですね」
「連合としてはですね」
「何とも言えないですね」
「どうしても」
「戦場で生きたいと言っても」
それでもというのだ。
「戦争のない国では適いませんね」
「若し起こしたいとしても」
「他の誰もついてこない」
「そうしたものですね」
「そしてアッディーン大統領は戦場に立たれる方ですが」
そうして戦う者だがというのだ。
「しかしご自身の私利私欲で戦争を起こす様な方か」
「違いますね」
「そうした方ではないですね」
「どう見ても」
「それは違いますね」
「はい」
まさにというのだ。
「ですから」
「連合では、ですね」
「退屈に思われるかも知れないですね」
「その危惧はありますね」
「そうかと。ですが」
八条は強い声で話した。
「そこは納得してもらうしかありません」
「連合はそうした国であると」
「今のサハラと違い戦争の可能性は殆どない」
「そうした国であると」
「軍人の仕事も違っています」
サハラのそれとは、というのだ。
「どうしても」
「それは仕方がないですね」
「軍人は戦争で勝つことが第一の仕事ですが」
「戦争がないならないで仕事があります」
「そちらの仕事を務めていくことですね」
「そうです、若しそれが不服なら」
その場合はというと。
「不服と思う感情を抑えて軍務を続けてもらうか」
「辞めて頂く」
「そうなりますね」
「どちらかになりますね」
「そうなります、戦争は一部の人間が私利私欲で行えば」
そうなればというと。
「これ程迷惑なものはありません」
「他の人達にとっては」
「そうした代物ですね」
「独裁者の野心や一部の権益の為に行われるならば」
「それならば」
「それは避けるべきです、ただ連合は」
この国はというと。
「経済が高度に発達し」
「貿易も盛んですね」
「連合の中で」
「お金もものも常に多く意識しています」
「それはまるで生物の血の流れの様です」
「常に循環しています」
「そうした社会では」
経済が活発に動いている社会ならというのだ。
「武力を使うことになれば」
「それ自体が経済活動を脅かすので」
「避けられますね」
「自然と」
「そうです、連合は少なくともその中での戦争はです」
それはというのだ。
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