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八条学園騒動記

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第六百九十七話 弱肉強食とその二

 七海はここでだ、彰子にこう言った。
「けれどいいわよね」
「焼肉定食って書いても」
「実際にあるし」 
 このメニューはというのだ。
「美味しいし」
「そうよね」
 彰子もそれはと答えた。
「言われてみれば」
「意味通じるしね」
「弱肉強食でもいいし」
「焼肉定食でもね」
「いいわよね」
「そうでしょ、けれどね」
 それをとだ、七海は言った。
「テストでそう書いたらね」
「焼肉定食って」
「間違いなのよね」
「そうなるのよね」
「こう書く人ってね」
 弱肉強食を焼肉定食をというのだ。
「二十世紀からいたらしいわよ」
「千年以上前から」
「それでね」
 そう書いてというのだ。
「常にね」
「間違いになってたのね」
「そうみたいよ」
「歴史のある問題で」
「歴史のある間違いみたいね」
「そうね」 
 彰子も話を聞いて頷いた。
「別に間違いじゃないのに」
「間違いになるのね」
「これがね」 
 彰子は考える顔で話した。
「弱と強を逆にするとか」
「強肉弱食ね」
「これだとね」
「完全に間違いね」
「そうなるけれど」
 それでもというのだ。
「焼肉定食ならね」
「いいわよね」
「そうじゃないかってね」
 彰子は考える顔のまま述べた。
「私も思うわ」
「そうよね」
「というかね」
「というか?」
「日本語ってこうした問題多いわね」 
 自分達の国の言語はというのだ、日本ではこの時代第一公用語は銀河語であり母国語として日本語も併せて授業としてある。
「何か」
「そうね、文字もね」
 七海はこれを話に出した。
「三種類あるしね」
「漢字と片仮名とね」
「平仮名でね」
「ローマ字だとアルファベットも使うし」
「それ入れたら四つね」
「文字が複数あるって」
 そうした言語はというのだ。
「ちょっとね」
「ないわよね」
「他にね」
 彰子も言った。
「やっぱり」
「そうよね」
「読み方もね」
 こちらもというのだ。 
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