その小さな女の子のことが気になってしまったんだが、どう接していけばいいんだろう
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11-10 ななのと初めての
その日は、もう、二人の近い駅で待ち合わせをして、木之本に向かった。ななのちゃんは、いつもの麦藁帽に黄色のTシャツとピチっとしたジーンの短パンに編み上げのサンダル姿にリュックを背負っていた。
「うふっ こんな恰好も最後かもしれんしね 子供っぽい?」
「いいや いいんじゃぁないか ななのは脚も細いし、似合うと思うよ」
「そう うれしいなー その言葉」
駅に着いて、最初に地蔵院に向かった。ななのちゃんが行きたいと言い出したのだ。そして、お参りをして、又、カエルに何かを書いて納めていた。
「お願いごと いつも 叶えてくれるんだぁー だから、今度も・・ ねぇ あそこに座って おにぎり持ってきたから」と、ななのちゃんが作ってきてくれたものを食べていたのだ。
「最初 シュウがここに連れてきてくれた時 楽しかったの 嬉しかったなぁー」
「そうだね 君はまだ子供ではしゃいでいたっけー」
「シュウ もう 私・・子供じゃぁ無い・・んでしょ?」
「ん まぁ 成長したと思う・・」
「ふふっ 良かったぁー やっとかぁー」
その後、実家に着いて、母が迎えてくれた。
「まぁ まぁ ななのちゃん すっかり 大人びてぇーぇ きれいになったねぇー」
玄関には、何時だかのななのちゃんの絵がまだ飾ってあった。それをななのちゃんも懐かしくみつめていたのだ。
その後、早速、母はななのちゃんをお風呂に入れていると、かがみさんが子供を連れて現れて
「秀君 真糸 可愛いでしょー」と、抱いている子供を見せてきた。僕が、愛想でこんにちわと言うと、笑ってくれた。確かに、可愛いと思ったのだ。
「ななのちゃんのお化粧をしようと思ってね まだ 続いていたんだネ あの子と」
「あぁ なんとなくね」
「何となくじゃぁ無いでしょっ! ちゃんと掴まえておかなきゃだめよ 悔しいけど、あんなにいい娘 この辺りじゃぁ居ないわよ!」
そして、浴衣に着替えて現れたななのちゃんに・・・相変わらず、きれいなのだ。もう、大人の顔立ちだった。今年も、母は新しい浴衣をななのちゃんの為に用意していたみたいだった。
「なんか ウチの人には会わせたくないわね 奪われちゃいそう シュウ君にも もったいないわー」と、捨て台詞を残して、かがみさんは戻って行った。
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