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星河の覇皇

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第八十三部第五章 謎の兵器の正体その三

「奇襲を念頭に置いている」
「それが、ですね」
「オムダーマン軍の新兵器ですか」
「あの攻撃の正体ですか」
「そうかと。そしてこのことは」
 ここでだ、八条は将官達に問うた。
「貴方達も考えていましたね」
「はい、開発しつつです」
「研究の中で思いました」
「あの兵器は潜水艦ではないか」
「それを使ったものではないかと」
「そうですね、魚雷だけ使用しているところを見ると」
 八条はさらに話した。
「潜水艦といっても旧式で」
「一次大戦や二次大戦ですね」
「その頃の潜水艦ですね」
「その様なものですね」
「そうかと。それに対して我々はです」
 八条は自分達の兵器の話もした。
「ミサイルを多く搭載し」
「それを一度に放つ」
「そうした潜水艦ですね」
「ただ攻撃を放つだけでなく」
「そうしたものですね」
「はい、ですから」
 それでというのだ。
「戦略潜水艦の様なものです」
「一度に多くのミサイルを放つ」
「そうして多くの目標を同時に攻撃する」
「そうしたものだからですね」
「そちらに近いです、ただミサイル艦の様に」
 連合軍のそれの様にというのだ。
「巨大なミサイルを中心に放つ」
「あそこまで巨大なミサイルはですね」
「使用出来ませんでしたね」
「我々の潜水艦には」
「あのミサイルは一撃で複数の戦艦を破壊出来ます」
 巨大で数が少ないがそれだけの威力があるのだ、ミサイル艦はそれ以外にも大小のミサイルを放って攻撃するのだ。尚ビーム兵器も搭載している。
「恐ろしい威力がありますが」
「それでもですね」
「あれだけのミサイルは、ですね」
「他の艦艇には搭載しにくいですね」
「潜水艦にも」
「その為大型であっても」
 そうであることは事実だがというのだ。
「普通の大型のもので」
「それを十八基搭載し」
「それを一斉に敵艦隊や敵基地に放ち」
「そしてその後で、ですね」
「すぐに隠れますね」
「はい、魚雷も搭載していますが」
 それでもというのだ。
「主な武器はです」
「そちらですね」
「大型ミサイルですね」
「ミサイル艦の巨大ミサイルには遥かに及ばないですが」
「そのミサイルを放ち」
「そうしてですね」
「敵を攻撃し」
 そしてというのだ。
「そのうえで、です」
「魚雷も放ち」
「そしてですね」
「その場から姿を消す」
「一撃離脱の艦ですね」
「そうして使います、戦略潜水艦は」
 八条はかつて存在した艦艇の話もした。
「核ミサイルを多く放ち」
「そして、でしたね」
「敵の軍事基地や都市を攻撃する艦艇でしたね」
「敵軍も攻撃出来ましたが」
「そうでした、戦術として敵を攻撃するのではなく」
 それよりもというのだ。 
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