おぢばにおかえり
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第七十三話 態度が少しその二十四
「いいわね」
「あの人達を嫌わないことですね」
「いつも睨んで否定すること言ってるけれど」
「嫌いな相手の嫌がることは思いきりやれで」
「それ一生怨まれるわよ」
そうならない筈がありません。
「そうなってもいいのね」
「嫌いな相手なら」
「自分も嫌いだからよね」
「そうした考えです」
「そうした考えは敵作るから止めなさい」
本当に思います。
「休日でもおぢばに帰る様な子がそんなことしたらね」
「駄目ですか」
「ええ、出来るだけ嫌わない」
このことをです。
「考えてね」
「そうしないと駄目ですね」
「いつも言ってるけれどね、それで自分が見たものじゃないと」
「あれこれ思わないことですね」
「そう、いいわね」
「そうですね、ですがあの人達は」
新一君は考えるお顔で言いました。
「もう今更ですね」
「あそこまで嫌ったから?」
「はい、ですから」
「それでなのね」
「そうそう好きにはなれないですね」
「それでもその死ぬ程嫌いだっていうオーラは出さないでね」
態度にも出ていますし。
「いいわね」
「そうしますね」
「出来るだけね」
このことは強く言いました。
「長池先輩怖いって言う娘確かに多いけれど」
「残酷な人ですね」
「私はそうは思わないわ」
一年間同じお部屋にいてのことです。
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