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星河の覇皇

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第八十三部第四章 戦線崩壊その二十三

「そしてだ」
「そのうえで、ですね」
「我々は、ですね」
「今はですね」
「前に進みますね」
「各艦艇散開し散陣を敷きつつ」
「そうだ、その様にしてだ」
 そのうえでというのだ。
「前に進む、砲艦とミサイル艦は攻撃を敵の防御陣地に続け」
「そしてですね」
「戦艦や重巡もですね」
「攻撃射程に入れば攻撃を行う」
「そうしていきますね」
「そうだ、臆してはならない」
 まさにというのだ。
「いいな」
「わかりました」
「では前に進みます」
「このまま」
「そうしていきます」
「私もだ」
 ダビデブは自分もと言った。
「このまま進む」
「そうしますね」
「このジャアファルを前に出しますね」
「そうしていきすね」
「そうだ、他の兵達の艦が前に出ている」
 自身が率いる軍の彼等もというのだ。
「それならだ」
「閣下も前に出られますね」
「閣下が乗艦されているこの艦も」
「戦場に出て」
「そうして指揮を執られますね」
「私もサハラの将だ」
 老練、それが出ている顔での言葉だった。
「それならばだ」
「今はですね」
「前に出られて」
「そうしてですね」
「戦われますね」
「そうする、そしてだ」
 そのうえでというのだ。
「この戦争に勝つ、若し臆するものがいれば」
「このジャアファルに」
「そうした者がいれば」
「どうされますか」
「即座に退艦と退職を命じる」
 この両方をというのだ。
「退職は人事の担当にあるが」
「それでもですか」
「退職もですか」
「命じられますか」
「臆するなら」
「そうされますか」
「殺しはしない」
 それはしないというのだ。
「決してな」
「それはされないですか」
「そうしたことは」
「銃はあるが」
 腰にはビームガンがある、それは敵が艦内に入り込んだ時に迎撃する為のものだがそれとは別に軍律違反を起こした部下を処刑する為のものであるのだ。
「しかしだ」
「それでもですね」
「閣下はそれはされないですね」
「部下を撃たれることは」
「臆している部下であっても」
「深刻な軍律違反を犯した者は撃つ」
 そうした輩はというのだ。 
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