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イベリス

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第九十二話 合宿を終えてその七

「言って我慢しろ、自分もそうだっただの言うことは」
「間違いですね」
「今は今です」
 速水は真顔で言い切った。
「今部活で生徒に暴力を振るったりです」
「家で奥さんに暴力を振るったら」
「間違いです、むしろそれが間違いと思われてなかった」
「昔の方がですか」
「おかしいと言っていいです、確かに昔は昔のルールや常識がありますが」
 それでもというのだ。
「少なくとも今は違う」
「そう言えますね」
「ましてやその時でも間違いと思われる行為を平然と行っている相手なら」
「尚更ですね」
「例えば剣道に中学生相手に突きは昭和でも禁じられていました」
 よく昭和の教育と言うと体罰即ち暴力が肯定されていたがというのだ、プロ野球でも平成の前期でも平手打ちの話はあった。
「ですがそれを平然としかも試合では使われないリンチ技を生徒に使うなら」
「その先生当時でもおかしいですね」
「先生は大学を出た成人であり」
 そうした人間でというのだ。
「体格も中学生とは違います」
「大人と子供ですね」
「まさにその違いです」
 教師と中学生ではというのだ。
「その体格も出来ていない生徒にです」
「体格が出来ている先生がですね」
「中学校では禁じられていてです」
 まさにその体格がまだ成長しきっていない為にだ。
「尚且つ試合で使えない、突きが認められている高校以上でも」
「そうしたリンチ技をですね」
「用いる教師なぞです」
「おかしいですね」
「私は断言します」
 速水は厳しい顔になってそうした。
「そうした教師は異常者です」
「異常ですか」
「暴力面において。教師という商業の人には多いですが」
「そうした人が」
「暴力に性犯罪に政治的偏向とです」
「色々問題のある人が多いんですね」
「犯罪者異常者の割合が極めて高いとさえです」
 その様にというのだ。
「私は思います」
「そこまで、ですか」
「小山さんもお聞きかもしれないですが」
「学校の先生のことはですね」
「異常な人の割合がです」
「かなり多い」
「どうでしょうか」
「あります」
 咲も素直に答えた。
「実際に」
「左様ですね、どうもです」
「学校の先生はですね」
「おかしな人が多く」 
 そしてというのだ。
「こうした暴力を平然と振るう人もいるので」
「注意が必要ですね」
「こんな先生が顧問の部活に行ってはなりません」
「絶対にですね」
「何かあってからでは遅いですから」
「行けと言ってもですね」
「いけません、そしてDV男のいる家にも」
 こちらにもというのだ。
「同じです」
「暴力は苦労じゃないんですね」
「災厄以外のです」
「何でもないですか」
「はい、それは避けるものです」
 全くというのだ。
「何があっても」
「そうなんですね」
「苦労と災厄は違います」
「苦労は経験で」
「そこから得られるものが多いです、災厄も経験となり」
 これもというのだ。 
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