平成が終わる前に~♪ネオ!
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その③
前書き
1994年(平成6年)1月
週刊少年サンデーにとある漫画の連載が始まった。
その漫画の名は『名探偵コナン』。
この物語は、江戸川コナンと言う天才小学生が様々な難事件を解決すると言う、まるで推理小説の様な漫画であった。
それから時は流れ……
29年後の2023年(令和5年)4月14日
名探偵コナンの主人公であった江戸川コナンは、今、何処?
江戸川コナン
「ふふふんふーん♪」
井ノ上たきな
「随分ご機嫌ですね?何が逢ったんです?」
江戸川コナン
「いやね、いまさっき『今度こそ有野りん子との決着をつけてやる!』って息巻いていた夏海まなつと会ってな、まなつの言い分を聞いてる内に、名探偵コナンはやはりサザエさん時空とは無縁だった事が立証された。やはり真実は1つだったなぁー♪」
井ノ上たきな
「で、そのさざえさんじくうって何ですか?」
我妻善逸
「知らないのか!?サザエさん時空?」
井ノ上たきな
「知らないから訊いてるんです」
クルミ
「知らぬは一生の恥だからな!」
錦木千束
「サザエさん時空って言うのはね、『サザエさん』同様、登場人物が歳を重ねない設定で連載されている漫画やアニメの事」
我妻善逸
「季節が移り変わっても登場人物達は年を取らない形式だよ」
中原ミズキ
「つまり不老不死の様な設定よね。てか、無限ループって怖くね?」
井ノ上たきな
「矛盾だらけな設定なんですね」
我妻善逸
「だから漫画なんだけどね」
江戸川コナン
「で、夏海まなつとの対話によって判明したサザエさん時空発生最大の理由……それは、日常だ!」
井ノ上たきな
「日常……いやいや!年を取らない理由から最も遠い筈です!」
江戸川コナン
「否!『変わらない日常』を描いた日常系は、季節が一巡したからといって年齢や学年を上げた場合、どうしても登場人物の成長→進学→卒業→就職→結婚…などにより、生活の変化を描かざるを得なくなり、変わらない日常から遠ざかってしまう。だからこそ、登場人物達に歳を重ねさせない工夫を施されているんだ」
井ノ上たきな
「……そう言うものなのですか?」
我妻善逸
「だから漫画なんだけどね」
江戸川コナン
「だが!名探偵コナンは違う!毎回毎回誰かが殺されたり、怪盗などが暗躍したりしている!こんな非常識な展開の連続が、果たして一般的な日常と言えるだろうか!故に、名探偵コナンがサザエさん時空に到達する事は、絶対に不可能なんだ!」
クルミ
「はぐれ刑事純情派」
江戸川コナン
「う!」
クルミ
「十津川警部、窓際太郎、金田一少年の事件簿、赤い霊柩車、古畑任三郎、水戸黄門―――」
江戸川コナン
「うわぁーーーーー!やーめーろぉーーーーー!」
クルミ
「必死だな」
江戸川コナン
「はぁ、はぁ、はぁ……だが、名探偵コナンがサザエさん時空と無縁である理由がもう1つあるんだ!しかも!それが名探偵コナンが、プリキュアシリーズや鬼滅の刃と同様にサザエさん時空に到達出来ない最大の理由なんだ!」
我妻善逸
「な、何ぃ!?名探偵コナンと鬼滅の刃の時間の流れ方が一緒だと!?キメツ学園なら兎も角、鬼滅の刃がサザエさん時空はありえない!」
江戸川コナン
「そう!鬼滅の刃はサザエさん時空に到達出来なかった!だから、時間が流れる速度が鬼滅の刃と全く同じである名探偵コナンもサザエさん時空に到達出来ないのは当然の摂理だ!」
井ノ上たきな
「で、その理由とは何ですか?」
江戸川コナン
「主人公達と対立する悪の組織の存在。そして、避けては通れぬラスボスとの最終決戦!」
ミカ
「つまり、その悪の組織が滅び、ラスボスが主人公に敗れ去ると、その物語は終わってしまうって事か?」
江戸川コナン
「……ああ。後は軽くエピローグを流して終わりさ」
クルミ
「で、名探偵コナンのラスボスの名前は?」
江戸川コナン
「名探偵コナンのラスボスの名は!……って、あれ?」
クルミ
「はーい、そちらの鬼滅の刃の方の方、ラスボスの名前は?」
江戸川コナン
「ちょ!?待ってくれ!」
我妻善逸
「鬼舞辻無惨。『私を置いて行くなアアアア!』の部分の詳細を聞いた時はマジで『ざまあみろ!』って思ったね」
クルミ
「どうだ?ラスボスの詳細がハッキリしている作品と、ラスボスが曖昧かそもそも存在しない作品の違いが」
江戸川コナン
「くっ!……今に見てろよ。烏丸蓮耶に関する謎を全て解き明かし、黒の組織全員を刑務所送りにしてやるぅーーーーー!」
クルミ
「で、名探偵コナンとサザエさん時空とのコラボと言えば―――」
江戸川コナン
「だーかーらー!名探偵コナンはどうあがいてもサザエさん時空に到達出来ないの!」
クルミ
「で、名探偵コナンとサザエさん時空とのコラボと言えば、『犯人の犯沢さん』だよなぁ」
我妻善逸
「名探偵コナンの数あるスピンオフ漫画の1つの事だな?そいつらの為にも、黒鉄の魚影は興行収入100億の世界に到達しないとな」
江戸川コナン
「……2回言いやがった」
井ノ上たきな
「スピンオフまで。最早小学館は名探偵コナンを手放す気は無さそうですね?」
江戸川コナン
「そんな事は無い!名探偵コナンは―――」
錦木千束
「とーころでー、犯人の犯沢さんの内容はどーなってるんだーい?ハニィー♪」
クルミ
「ハッハー!一言で言えば……名探偵コナンのギャグマンガ化だよー。マイフレーンドッ!」
ミカ
「……楽しんでるな?」
江戸川コナン
「……ああ……こいつらがな」
我妻善逸
「補足説明をしますと、名探偵コナンの登場人物や米花町を極端に誇張してギャグに繋げており―――」
井ノ上たきな
「例えば?」
我妻善逸
「不動産屋に行けば殺人事件が起こった事故物件ばかりで数少ない死人が出ていない物件は家賃が異常に高い、警察署は頻発する殺人事件の捜査で署員が出払っているため運転免許証の書き換え等の業務が滞っている、夜間は治安が悪いため誰も出歩かずコンビニすら閉店している、など」
井ノ上たきな
「……そういう場所にこそ、私達リコリスが必要なのでは?」
クルミ
「本家コナンのメタフィクション(サザエさん時空)が混じっているからさー。もし作中設定通り現実に『名探偵コナン』シリーズの全ての事件が1年の内に起きていたら……と言う仮定で作られているのさー。マイフレーンドッ!」
錦木千束
「だからかぁー。犯人の犯沢さんの主人公である犯沢真人が米花駅で下車しようとした時、『おい!ここは米花町だぞ!?』『死にたいのか!?』『まともな人間はこの町には近づかんぞ!』って言われていたのはー♪」
井ノ上たきな
「……江戸川コナンさん?」
江戸川コナン
「やめろ……俺は名探偵コナンのスピンオフなんか認めてない……」
井ノ上たきな
「米花町は本当に日本国内にある町なんですか?」
江戸川コナン
「名探偵コナンのスピンオフなんかこの世に存在しない!」
我妻善逸
「人気者故のジレンマだねぇー」
クルミ
「必死だな。そんなに工藤新一に戻りたいのか?」
江戸川コナン
「絶対に工藤新一に戻ってやる……絶対に平成が終わる前に名探偵コナンを終わらせてやるぅーーーーー!」
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