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八条学園騒動記

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第六百九十二話 カロリーを消費することその三

「他の国と比べるとね」
「気温が低いんだね」
「そうした風でないと」
 さもないと、というのだ。
「何か落ち着かないんだ」
「カナダ人はそうなんだ」
「アメリカや中国は色々な気候でそれぞれの星を開発するけれどね」
「日本もそうだね」
「カナダはそうなんだ」
「そこロシアと同じかな」
「ああ、あの国もそうだね」 
 トムはベンのその言葉に頷いて応えた。
「確かに」
「そうだよね」
「開発しても」
「寒い環境ばかりだね」
「温帯や熱帯に出来ても」
 それが可能でもというのだ。
「それをね」
「しないんだよね」
「これがね」
「そうだよね」
「それでお料理も」
 トムはロシア料理の話もした。
「あっちも温かいものが好まれてカロリーもね」
「高いね」
「そうだよ」
「寒い場所だから」
「どうしてもそうなるんだ」
「ロシアもだね」
「いや、しかしね」
 トムは考える顔でこうも言った。
「開発するなら」
「どんな気候でも出来るからね」
「月や火星みたいな星でもね」
「水星や冥王星でも」
 こうした極めて過酷な環境の星でもというのだ。
「開発出来て」
「望む環境に出来ても」
「それぞれの国の好みってある?」
「そうみたいだね」 
 二人で気付いた様にして話した。
「やっぱりね」
「それはあるんだろうね」
「ロシアなんて」
 トムは考える顔で話した。
「国力高いし」
「開発だってどんどん出来て」
 その国力を用いてというのだ。
「温帯にも出来て」
「熱帯にもだよ」
「そうそう、思いのままに出来るのに」
 その筈だがというのだ。
「けれどね」
「それでもだね」
「それぞれの国がね」
 その開発はというのだ。
「どうしてもね」
「その好みというかね」
「慣れたものがね」
「地球にあった頃からのね」
「その気候をね」
「再現するね」
「だからね」 
 ベンは言った。
「我が国はね」
「温帯で」
「そうした気候だよ」 
 地中海性気候か西岸海洋性気候だというのだ。
「亜熱帯もあるしね」
「暖かいのが好きだね」
「それで適度に乾燥していて」 
 そしてというのだ。
「そこでだよ」
「牛や羊をだね」
「大々的に飼って」
 そうしてというのだ。 
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