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ハッピークローバー

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第七十話 平和だろその三

「誰もよ」
「安心して行けないわね」
 留奈は考える顔で言った。
「だから戦争する人は商売する人よりも」
「カルトみたいなね」
「変な考えの人達よね」
「何か昔ソ連とか平和勢力って呼ばれたのよね」
「みたいね、資本主義が戦争起こして」
「その実はね」
「ソ連散々戦争仕掛けてるから」
 留奈はこの現実を話した。
「満州にも攻め込んできたし」
「そうよね」
「フィンランドとかバルト三国とか」
 こうした国々にもというのだ。
「仕掛けたり併合したり」
「滅茶苦茶してたわね」
「アフガンとかね」
「それで何で平和勢力だったの?」
「学者さんが嘘吐いてたみたいなのよ」 
 日本ではだ。
「ソ連が色々やってもね」
「その都度嘘吐いて」
「違うって言い募ってたのよ」
「日本ではそうだったのね」
「もう何でもね」
 それこそというのだ。
「息をするみたいにね」
「嘘を吐いて」
「それでソ連を平和勢力って言ってたのよ」
「そうだったのね」
「日本ではね」 
 こうケニアから来た娘に話した。
「そうだったのよ」
「共産主義が平和ね」
「実際は他の国に革命煽ったりね」
「内戦させたり」
「そんなことしてたけれど」
 そしてハンガリー動乱もプラハの春も武力で平定している、それがソ連という『平和勢力』の行いだったのだ。
「学者さん達はね」
「嘘吐いて」
「そう、醜い擁護もしてね」
 そのうえでというのだ。
「違うってね」
「言ってたのね」
「それで資本主義が戦争引き起こすって」
「いや、だから商売するなら」
「戦争はしないことよね」
「資本主義て商売でしょ」
 ケニアから来た娘は言った。
「商売は平和が基本だから」
「戦争は起こって欲しくないわね」
「アフリカだってね」
 この大陸もというのだ。
「戦争が起こってるから豊かにはね」
「なってないのね」
「そうよ」
 これがというのだ。
「残念なことにね」
「それであんたも言うのね」
「ええ、戦争は資本主義が起こすんじゃなくて」
「カルトみたいな」
「そんな考えの人が起こして」
 そうしてというのだ。
「宗教とかイデオロギーでよ」
「起こるのね」
「あと利害と利害がぶつかって」
「そういうことね」
「それでアフリカはね」
「変な独裁者が戦争起こしたりするのね」
「内乱の原因を作って起こしてしまったりして」
 激しい弾圧や差別的な政策によってだ。
「平和の有り難さ思うわ」
「それで日本は平和だから」
「何だかんだで治安もいいし」
 このこともあってというのだ。
「いい国だと思うわ」
「そうなのね」
「戦争がないってね」
 留奈にさらに言った。 
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