イベリス
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第九十一話 合宿打ち上げその一
第九十一話 合宿打ち上げ
合宿最後の日になった、この日はもう打ち上げのことが念頭にあってどの部も色々と納めにかかっていた。
漫画研究会では翌日も部活だったが部室の掃除にかかっていた、顧問の先生は自分も掃除をしながら言った。
「いい?合宿のラストはうちの部ではね」
「お掃除ですか、部室の」
「それをするんですね」
「そう、それでね」
机を拭きながら話した。
「〆にするの、奇麗にして」
「最後にしますか」
「合宿の」
「それが伝統ですか」
「合宿をしたらやっぱり普段より汚れるからね」
ずっと部室にいて活動をするからなのは言うまでもなかった。
「だからね」
「それでお掃除をして」
「それで終わりなんですね」
「合宿は」
「そうよ、そしてね」
そのうえでというのだ。
「気持ちをすっきりさせて」
「また明日からですか」
「明日から部活ですか」
「そうするんですね」
「そうよ、じゃあお掃除していくわよ」
こう言ってだった。
先生は自分も掃除をしていった、勿論咲達もだった。
部室を掃除していった、先生と部員全員で行った掃除は倉庫も行ったが人手は十分ですぐに終わった。
それでだ、昼前にはだった。
漫画研究会の合宿は終わりであったが。
「他の部もね」
「終わってるみたいね」
「吹奏楽部は夕方までやるみたいだけれど」
「美術部も陶芸部も終わったわね」
「書道部も手芸部もね」
「ゲーム部もだし」
「うちも終わったし」
咲達は他の部を見て話した。
「それじゃあね」
「もう帰る?」
「そうする?」
「お昼前だけれどね」
「合宿終わったし」
「もう解散したでしょ」
副部長が咲達に笑って話した。
「だからね」
「それで、ですか」
「もうですか」
「帰っていいですか」
「別に」
「部室に残って漫画読んでもいいし」
副部長は咲達にさらに話した。
「帰って好きなことしてもね」
「いいんですね」
「そうしても」
「別に」
「ええ、お掃除したけれど」
部室それに倉庫もというのだ。
「けれどね」
「それでもですか」
「ここに残って」
「漫画読んでもいいですか」
「そうもしても」
「好きにしてね」
その様にしてというのだ。
「いいわよ」
「そうですか、じゃあ」
「それならです」
「私残ります」
「私も」
「図書館に行ってもいいからね」
三年の男子の先輩も言ってきた。
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