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新オズのカボチャ頭のジャック

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第三幕その四

「インディカ米が主流だけれど」
「ジャポニカ米もですか」
「作るわ」
「そうですか」
「だからね」
 それでというのです。
「貴女も食べたいなら」
「その水田で採れたお米をですか」
「採れた時にね」
 その時にというのです。
「食べてね」
「わかりました、そうさせてもらいます」
「是非ね」
「あとギリキンのお米だから」
 またジャックが言いました。
「紫のお米だよ」
「色はそうね」
「白米といってもね」
「それはそうなるわね」
「うん、白いお米にも出来るけれど」
 それでもというのです。
「基本はね」
「ギリキンだから」
「紫だよ」
「そこはオズの国ね」
「そうだね、それぞれの国で採れた作物はね」
 それはというのです。
「それぞれの国の色にね」
「なるわね」
「マンチキンだと青だしエメラルドの都だと緑だし」
「ウィンキーは黄色、カドリングは赤ね」
「そうだよ、あと普通に赤いお米や黒いお米もあるよ」
「お赤飯じゃなくて?」
「違うよ、実はオズの国に昔の日本の人達が来てね」
 そうなってというのです。
「その人達と一緒に入ったんだ」
「ええと、お赤飯じゃないのね」
「そうなんだ、お赤飯は餅米を小豆で赤くしてるね」
「小豆と一緒に炊いてね」
「そうだけれど」
 それがというのです。
「そのまま赤や黒なんだ」
「そうしたお米なのね」
「そうなんだ」
「お米は白いものってね」 
 恵梨香は言いました。
「思っていたけれど」
「オズの国それぞれの色のものもあってだね」
「けれどなのね」
「そうしたお米もあるんだ」
「そうなのね」
「聖徳太子さんや行基さんが来られてよ」 
 オズマがお話しました。
「それからよ」
「そうしたお米が入って来たんですね」
「オズの国にもね」
「そうなんですか」
「それまではお米といえばね」
「それぞれの国の色のものか」
「白いものだったけれど」
 それがというのです。
「昔の日本の人達が入って」
「そうしたお米も入って」
「皆食べているわ」
「そうですか、まさか」
 恵梨香は驚きを隠せないまま言いました。
「そうしたお米があるなんて」
「知らなかったのね」
「全く」
 恵梨香はここでも正直に答えました。 
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