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ハッピークローバー

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第六十七話 阪神の勝利を聞いてその十一

「我が国でもね」
「人気ないのね、中国でも」
「性格悪いイメージあるわ」
 司馬師、司馬昭の家臣達はというのだ。
「賈充さんとか鐘会さんとかね」
「ああ、何か二人共讒言とか権力欲強かったりとか」
「曹操さんの周りは性格いい人多かったけれど」
「荀彧さんとか華欽さんとかね」
「そう、何か華欽さん演義じゃ悪者にされてるけれど」
 それでもというのだ。
「実は聖人みたいな人で」
「性格いいどころじゃなかったのよね」
「あまりお付き合いしない人にも忠告してね」
「命助けてるのよね」
「奴隷だった人達を解放したりね」
「物凄くいい人なのよね、部活で男の子から聞いたことあったわ」
「部活で?」
「そうなの」
 富美子は酒をまた飲んでから話した。
「休憩の時とかにね」
「聞いたのね」
「その子から話してきて」
「それで知ってるのね」
「ええ、中学の時今普通科にいる子だけれど三国志マニアがいて」
 それでというのだ。
「その子からよ」
「華欽さんのことも聞いたのね」
「他の人のこともだけれどね」
「それで華欽さんも」
「そう、聞いたけれど」
「実は悪者じゃなくて」
「聖人と呼んでもいい様な」
 そこまでのというのだ。
「物凄く性格のいい人だってね」
「聞いたのね」
「演義とじゃ全然違うともね」
「演義って結局お話だからね」
 明代初期に羅貫中が書いたと言われている。
「史実とはね」
「かなり違うのよね」
「ええ、私は読んだことなくても」
「知ってるって言ったわね」
「有名なお話だしね、それで曹操さんの周りにはそんな人達がいたけれど」
 能力だけでなく人格も優れた者達がというのだ。
「けれど司馬懿さんとね」
「子供さん達には」
「自己中で讒言もする」
 そうしたというのだ。
「性格の悪い人達が周りにいるから」
「余計に人気ないのね」
「そうじゃない?それでしかも最悪のバッドエンドになるから」
「あんた三国志も好きじゃないのね」
「紅楼夢もでね」
「じゃあ西遊記好きね」
「大好きよ、封神演義もね」
 こちらの話もというのだ。
「封神演義後半どんどん人死んでくけど」
「漫画とかアニメでもそうなってるわね」
「ああ、封神演義漫画にもなってるわね」
「三国志や水滸伝もだけれどね」
「三国志は滅茶苦茶有名だけれど」
「封神演義もね」 
 こちらの作品もというのだ。
「漫画になってて」
「確か大人気で」
「二回アニメになってるわ」
 富美子は笑顔で話した。
「それで私も漫画の方読んでね」
「封神演義知ってるのね」
「そうなの、この作品もハッピーエンドだけれど」
「ああ、登場人物死んだうえでの」
「そうしたハッピーエンドでしょ」
「そうよね」
「けれどね」 
 多くの登場人物がストーリーの展開の中で命を落としていくがというのだ。 
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