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博士の挑戦状

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第十九話

                  第十九話  博士を見て
 華奈子と美奈子は自分達の家のテレビで博士がわざわざメキシコまで出向いて大量殺戮を楽しんだことを知って言った。
「相変わらずよね」
「そうね、本当に」
「博士って普通にこうするからね」
「酷いわね」
「百人以上殺すってね」
 華奈子は美奈子にどうかという顔で話した。
「普通はね」
「もうそれこそよね」
「大量殺人で」
 それでというのだ。
「警察来るわね」
「警察どころじゃないわね」
「軍隊が来てもね」
「おかしくないわね」
「実際来るしね」
「博士にはね」
「そうだけれど」
 それでもというのだ。
「博士の場合はね」
「無茶苦茶してもね」
「相手が相手だしね」
「今回はマフィアで」
「そうした犯罪者とかばかり殺すから」
「まあ害虫駆除みたいなもので」
 そうした感覚でというのだ。
「皆いいかってなるのよね」
「そうなのよね」 
 華奈子は美奈子のその言葉に頷いた。
「これがね」
「大量破壊兵器使うけれど」
「無断で製造、開発してね」
「けれど相手が相手だし」
「そもそも博士人間じゃないから」
 華奈子はこのことも話した。
「二百億年前から生きている」
「神様?」
「さあ、よくわからないわよね」
「少なくとも人間じゃないのは確かね」
 美奈子は首を傾げさせながら話した。
「博士って」
「そうよね、人間じゃないならね」
「法律も関係ないし」
「どれだけ殺してもね」
「相手もマフィアとかヤクザ屋さんとかチーマーだし」
「ならいいかってね」
「そうなるのよね、だから今回も」
 まさにというのだ。
 こうした話をしてだった、華奈子と美奈子は博士の起こした騒動を見ても驚かなかった。そのうえで二人で牛乳を飲むのだった。


第十九話   完


               2022・12・16 
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