神々の塔
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第四話 党の前でその一
第四話 党の前で
綾乃達十人は朝になり目が覚めるとすぐに朝食を摂った、十人全員で綾乃が棟梁の座に座りそれぞれの膳の食事を摂るが。
朝食を作った永井麻友は控えつつ言った。
「今日は和食にしてみました」
「めっちゃ美味しいで」
綾乃は箸で白米を食べつつにこにことして応えた。
「ほんまに」
「それは何よりです」
「うちはパンも好きやけど」
「それでもですか」
「一番好きな朝ご飯の形って聞かれたら」
その時はというのだ。
「これやねん」
「白いご飯ですか」
「主食はこれで」
そうしてというのだ。
「お漬けもの、梅干しもあって」
「梅干しもですか」
「これはもう欠かせへんで」
そこまでのものだというのだ。
「朝ご飯は白いご飯やと」
「それならですか」
「もう絶対に必要で」
そしてというのだ。
「ないと残念やわ」
「そうですか」
「それでな」
綾乃はさらに言った、今度は菊菜と玉葱の味噌汁を見た。
「お味噌汁もあって」
「これもですね」
「それでお魚か卵焼きがあって」
「今日は塩ジャケにしました」
見ればそうであった、皮もある。
「どうでしょうか」
「これもええで」
綾乃はここでもにこにことして答えた。
「ほんまに」
「そうですか」
「それで海苔があって」
そしてと言うのだった。
「納豆もあったらな」
「最高ですか」
「それで今どれもあるさかい」
海苔と納豆もあった。
「ほんまにええや」
「そうですか」
「温泉卵と塩辛もあって言うことなしや」
「それは何よりです、では」
「よおさん食べて英気養って行って来るわ」
「その様にね」
「ところでや」
シェリルはここで言ってきた。
「私等が起きた世界でいる関西やが」
「納豆はやね」
「食べんかったんやろ」
「それ昔の話やで」
綾乃は塩辛でご飯を食べつつ応えた、塩辛は烏賊である。
「昔は実際に食べんかったけど」
「今は食べるか」
「そやで、ほんま食べへんで」
それでというのだ。
「食べてると人間扱いされんかったらしいけど」
「今はかいな」
それでというのだ。
「普通に食べる人多なったで」
「噂には聞いてたけどな」
リーはその納豆をご飯にかけている、そうして食べながら語った。
「最初見た時は驚いたわ」
「糸引いてるし匂いきついし」
「腐ってるってな」
こう綾乃に話した。
「ほんまに思った」
「発酵させてるんやで」
綾乃はそちらだと答えた。
「納豆は」
「ヨーグルトと同じやな」
「そやで、それでな」
「食べると美味しくて」
そしてとだ、綾乃はにこにこと食べつつ話した、今度は味噌汁を飲んでいる。
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