神々の塔

「そう思うとな」
「しっかり政するとええね」
「国もよおなって」
「こうした時も助かるわ」
「ええことをすると一つだけやない」
　シェリルはこう述べた。
「返ってくるもんは」
「もっと多く返ってくるわ」
「二つも三つもな」
　それだけというのだ。
「返って来るわ」
「ほんまにそやね」
「そやからな」
「これからもやね」
「ええことをしていこな」
「悪いことをせんと」
「逆に悪いことをしたらや」　
　シェリルはその場合のことも話した。
「そっちもな」
「返って来るもんやね」
「そういうものや」
「ええことでも悪いことでも」
「何かしたら」
　その時はというのだ。
「後でな」
「返って来るわ」
「そやからよね」
　アレンカールも話した。
「悪人の末路は碌なものやあらへんのよ」
「ほんま悪い人の末路って悲惨やね」
「その時はよくてもね」
　悪事で利を手に入れてというのだ。
「その後でよ」
「報いが来て」
「悲惨な末路を迎えるのよ」
「ほんまにそやね」
「歴史を見てもね」
　そうしてもとだ、アレンカールは話した。
「悪事を為すとね」
「報いが来てるわ」
「そうなるわ」
「ほんまにそやね」
　綾乃もその通りだと答えた。
「日頃の行いが大事やっていうけど」
「政にしてもそうよ」
「ええ政をすればね」
「それが返って来るわ」
「そやね」
　まさにとだ、綾乃も頷いた。そうして少し考える顔になってそのうえでこんなことを言ったのだった。
「これからもええ政と行いしていこな」
「その通りよね」
　アレンカールもその通りだと答えた。
「嫌われることばかりしてるとね」
「嫌われるし」
「好かれることをしてるとね」
「好かれるさかい」
「ええことをね」
「していこな」
　善政と共にというのだ。
「それがひいては」
「十星連合を栄えさせてね」
「自分もやで」
「幸せになれるわ」
「そうなるさかいね」
「我がさえよかったらって奴誰が助けるか」
　中里は述べた。
「ほんまにな」
「そやね」
「それで底意地悪くてイキリでアホやとな」
「余計やね」
「むしろちょっと何かあるとな」
「通報されたりな」
「自分がしてへんことでも」
　それでもというのだ。