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イベリス

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第八十四話 合宿その三

「神戸それで関西もね」
「いいですか」
「そう思うから」
 だからだというのだ。
「四年間あちらで過ごして関西のあちこちにもね」
「行かれますか」
「関西って漫画でもよく出て来るよね」
「そうですね」
 その通りだとだ、咲もこれまで読んだ漫画の知識から答えた。
「言われてみますと」
「大阪に京都にね」
「奈良もそうですね」
「神戸もだけれどね」
 この街もというのだ。
「関西もね」
「よく漫画に出ますね」
「特に京都なんかね」
 この街はというと。
「平安時代とか舞台だと」
「陰陽道とかですね」
「それこそね」
 まさにというのだ。
「定番だよね」
「あと大阪を舞台にした漫画も」
「多いね」
「読んでると楽しそうですね」
「大阪なんか特にね」
「一度行きたいって思う様な」
「そう思うから」
 だからだというのだ。
「大学はね」
「あちらにですか」
「行くよ」
「そうですか」
「元々八条グループは関西が拠点だしね」
 八条学園を経営しているこの企業グループはというのだ。世界屈指の企業グループとしても知られている。
「大学もあっちにあるし」
「あの大学に行ったら就職も有利ですね」
「八条グループの企業に」
 そちらにというのだ。
「入られるよ」
「そうですね」
「元々あのグループの企業の人材を育てるのが」
 それがというのだ。
「目的て造られた大学だし」
「だからですね」
「就職はね」
「八条グループにですね」
「入ることがね」
「多いですね」
「あとあの大学公務員になるにも」
 そちらに就職するにもいのだ。
「いいみたいだよ」
「そうですか」
「そうした勉強も出来るからね」
 公務員になる為のというのだ。
「だからね」
「それで、ですか」
「いいんだ、あとお坊さんや神主さんの資格も」
「宗教関係もですか」
「取れるから」
「色々あるんですね」
「そうした大学だから」
 それ故にというのだ。
「八条グループに進むだけじゃなくて」
「他のコースもですね」
「進めるよ」
 そうだというのだ。
「あの大学はね」
「そうした意味でもいい大学ですね」
「そうだよ」
 本当にというのだ。 
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