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ハッピークローバー

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第五十九話 夏の盛りでその十三

「カレー食べたくなったわ」
「いや、あんたお昼食べたでしょ」
 留奈はその理虹に話した。
「そうだったじゃない」
「それでもよ」
「カレー食べたくなったの」
「そうなったのよ」 
 こう留奈に話した。
「私はね」
「そうなのね」
「とはいっても今晩うちハヤシライスだけれど」
「近くない?」
 一華はハヤシライスと聞いてこう言った。
「カレーだと」
「まあ近いわね」
 理虹も否定しなかった。
「ハヤシライスだとね」
「カレーとはね」
「じゃあ今日は」
「ハヤシライス食べてね」
「そうするわ」
 こう一華に答えた。
「今晩はね」
「そうしてね」
「ええ、ハヤシライスもね」
「美味しいわよね」
「それにカレー食べたくなったし」
 このこともあってというのだ。
「それでね」
「今日お家に帰ったら」
「ハヤシライス食べるわ」
「そうするのね」
「是非ね、ただ」
 ここで理虹はこうも言った。
「ハヤシライスって案外マイナーよね」
「カレーと比べたらね」
 そうなると、とだ。一華は答えた。
「かなりね」
「そうよね」
「美味しいわよ」
 ハヤシライスはとだ、一華は確かな声で言い切った。
「ハヤシライスは。けれど」
「カレーと比べたら」
「流石にね」
「相手が悪いわね」
「カレーが凄過ぎるのよ」
「皆食べる位だしね」
「もう自衛隊なんか」
 こちらではというのだ。
「毎週一回食べるでしょ」
「そうそう、曜日がわかる様にね」
 かな恵が言ってきた。
「決まった曜日にね」
「食べるわよね」
「そうなってるわ」
「皆食べるしね」
「嫌いな人いないし」
「だからね」
 それでというのだ。
「カレーはね」
「強過ぎるわね」
「だから」
 それでというのだ。
「それと比べたらね」
「流石によね」
「相手が悪いわ」
「そうよね」
「けれど」
 それでもとだ、一華は話した。
「ハヤシライスだって美味しいことは」
「事実なのよね」
「だから捨て難いわね」
「そうなのよね」
「忘れたらいけないわ」
 絶対にというのだ。 
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