八条学園騒動記
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第六百八十二話 マイナー国家の中のマイナー国家としてその十一
「実際によ」
「そうした生活を送ってもらって」
「そしてね」
そのうえでというのだ。
「平和で幸せなね」
「穏やかな」
「そうした生活を送ってもらうのよ」
「豊かな自然の中で」
「ゆったりと森林浴とかね」
「そういえば連合の森林浴って」
トムはここで気付いた。
「読書や食事とね」
「セットでしょ」
「絶対にね」
「けれどカナダだとね」
「森の中でくつろいで」
「ゆったりとしてね」
そのうえでというのだ。
「森林浴自体を楽しむから」
「だからだね」
「そのナチュラルな森林浴をよ」
まさにそれをというのだ。
「楽しむこともね」
「いいね」
「それじゃあだね」
「そうしたことも宣伝する」
「それもいいね」
「連合で落ち着いた娯楽は」
そのスローライフのというのだ。
「本当にないから」
「そうそう」
「見事なまでにないよ」
トムとシッドも言った。
「それはね」
「本当にないよ」
「もう賑やかで騒がしくて」
「動くもので」
「そもそもゆっくり食べないし」
「大量のものを一気に飲んで食べるね」
「そうした食べ方飲み方もよ」
メアリーは従弟達に話した。
「実はね」
「あまりよくないんだよね」
「健康にはね」
「ゆっくり食べるのがいいんだよね」
「本来は」
「けれどカナダだとね」
自分達の国ではというのだ。
「違うからね」
「そうそう」
「ちゃんとゆっくり食べるね」
「沢山のものをね」
「そして飲むよ」
「何でも食べる速さを見たら」
連合各国のそれをだ。
「一番速いのはシンガポール人らしいよ」
「あそこは無茶苦茶働くからね」
トムが答えた。
「まさに休むイコール寝るだから」
「連合で最も連合らしい国とさえ言われているわね」
メアリーもトムに答えた。
「あの国は」
「それでだね」
「美食の国でもあるけれど」
「速さは凄いんだね」
「まさに連合一のね」
そこまでのというのだ。
「速さよ」
「そうだね」
「中華料理十品あったら」
そうであるならというのだ。
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