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八条学園騒動記

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第六百八十二話 マイナー国家の中のマイナー国家としてその七

「治安も悪くて経済が破綻して」
「そうした状況だとなんだ」
「社会も崩壊してね」
「そうした状況では悪い独裁者も生まれやすいんだ」
「二十世紀後半のアフリカなんてね」
 そして二十一世紀前半まで状況は続く。
「経済は植民地統治で無茶苦茶で」
「社会もだね」
「それでこれからどうするか」
「そうしたこともだね」
「わからない状況で」
 それでというのだ。
「色々ゴタゴタしていて」
「無茶苦茶だったから」
「独立してもね」
「それでなんだ」
「とんでもない独裁者も出たのよ」
「ボサカとかアミンとか」
「それで好き勝手やったのよ、中国でも」
 連合屈指の大国であるこの国もというのだ。
「戦乱の頃はね」
「そうした人出たんだ」
「五胡十六国と南北朝の頃は」
 中国の歴史上最も戦乱が激しかった時代だ、多くの異民族と漢民族が入り乱れ飽くなき戦乱と暴虐が続いた時代である。
「頭おかしいんじゃっていう暴君一杯出たのよ」
「戦乱の頃は」
「もう何もかもが滅茶苦茶な状態で」
 特に中国の北部が酷いものであった。
「おかしな暴君が酒池肉林の生活で」
「自分自身は」
「気に入らない人はすぐに殺して」
 そうしてというのだ。
「民に重税と苦役を課してね」
「苦しめていて」
「戦争もやたらして」
「サハラみたいだったんだ」
「そうだったのよ」
「戦争があるとそんな人も出て来るんだね」
 シッドはあらためて思った。
「それで社会もおかしい状況だと」
「そうみたい、それでサハラにはね」
「そんな独裁者も出て」
「連合にも知られる位によ」
「悪名を轟かせるんだね」
「それでも連合にまで知られるなんて」
 そのこと自体はとだ、メアリーはまた話した。
「凄いでしょ」
「遠くてサハラにも興味のない連合にまでなんて」
「そこまで悪名は凄いのよ」
「知られるんだね」
「そうよ、けれどカナダは悪人もいない」
「その悪名を轟かせる」
「そうしたお国柄ね、だからね」
 メアリーは従弟達にあらためて話した。
「百億全員でよ」
「宣伝をする」
「それも効果的に」
「そして僕達もだね」
「やっていくんだね」
「そうよ、一人一人の言葉は小さくても」
 それでもというのだ。
「皆が力を合わせるとね」
「強いよね」
「やっぱり」
「百億っていったらよ」
 メアリーはカナダの人口からも話した。
「大きい数字よ」
「連合軍が百三十億でね」
 トムは自国の軍隊の規模を話した。
「物凄い数だからね」
「その百三十億と比べたら少なくても」
 それでもというのだ。 
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