博士の挑戦状
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第六話
第六話 コーヒーを飲み終わり
博士は喫茶店でウィンナーコーヒーを飲み終えるとだった。
勘定を支払って店を出た、そしてだった。
目の前にチンピラ達が出て弱い者いじめをしているのを見てだった、車椅子からビームを放ってだった。
チンピラ達全員の頭を吹き飛ばしてこう言った。
「さて、行くか」
「行くかってなあ」
「あっさりと何人も殺したな」
「博士らしいけれどな」
「相変わらず人命何とも思ってないな」
「例えチンピラでも」
「街のゴミを始末しただけじゃ」
博士は自分の殺人に驚く街の人達に何でもないといった口調で返した。
「別に驚くことはない」
「まあ博士だとそうだな」
「博士ってそうした人だからな」
「小悪党には容赦しないからな」
「嫌いだからな」
「悪事をするなら大きな悪事をすることじゃ」
やはり素っ気なく言うのだった。
「この様な小者は好かぬからな」
「それでか」
「いつも見たら殺すんだな」
「その場で殺すか生体実験にするか」
「どっちかでな」
「そうじゃ、だからな」
それでと言うのだった。
「今の気分でじゃ」
「この場で殺したか」
「それだけか」
「そうじゃ、自分より腕力がないからと言ってじゃ」
博士はさらに話した。
「虐げるなぞじゃ」
「確かに小悪党だな」
「そうだよな」
「大物はそんなことしないな」
「悪党でもな」
「その様な小悪党は昔から好かぬ故」
だからだというのだ。
「昔からこうしておる、何ということはない」
「博士にとってはか」
「普通の人がやったら普通に殺人でな」
「それも何人も殺した」
「博士だとか」
「何でもないんだな」
「わしがそう思うからじゃ」
他ならぬ博士自身がというのだ。
「そうなのじゃ」
「物凄い理屈だな」
「まさに博士の理論だな」
「洒落になってねえけれどな」
「博士だしな」
「わしに法律やモラルは意味がない」
こうまで言ってだった。
博士はその場を後にした、そこにいる者達は誰もそれ以上突っ込むことはしなかった。
第六話 完
2022・11・2
ページ上へ戻る