イベリス
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第八十一話 教師の質その十三
「やっぱりな」
「そうよね、現実は」
「一見悪そうな人間と付き合いたいとかな」
「不良タイプね」
「そうしたタイプは格好良く見えてな」
「実は違うわね」
「お巡りさんや自衛官の人達の方が恰好いいと思ってるな、咲は」
「そうよ、不良の人よりも」
咲はその通りだと返した。
「制服ぴしっと着ていざとなったら戦う」
「そんな人がだな」
「そうしたお巡りさんや自衛官の人達が漫画やラノベに出たら嬉しいし」
咲はさらに話した。
「消防署の人達もで。スーツも好きだし」
「不良よりもだな」
「ああしたね、帝国海軍の夏の軍服なんか」
白い詰襟のそれはというのだ。
「最高にね」
「恰好いいか」
「ナチスの軍服が恰好いいって言う人多いけれど」
事実ファンが多い、尚有名な漆黒のスーツは一九三五年位までのもので以降はジャーマングレーの詰襟のものになっていく。
「私的にはね」
「海軍さんの方がいいか」
「冬の詰襟も好きだし」
黒のそれもというのだ。
「特に夏のね」
「白い軍服が好きか」
「大好きよ、恰好よ過ぎるから」
そう思うからだというのだ。
「不良の人達よりもね」
「軍人さんか」
「今の日本だと自衛官の人達ね」
「あの人達の方が恰好いいか」
「そう思うわ、真面目で私の趣味を理解してくれて」
そして拘束しないでというのだ。
「私も浮気しないし相手の人もね」
「浮気しなくてか」
「暴力もギャンブルもしない」
「咲もどっちもしないしな」
「そんな人だったらね」
それならというのだ。
「私はいいわ」
「兎に角真面目だといいんだな」
「私はね」
「そうだな、それはいいな」
「いいのね」
「人間やっぱりな」
何と言ってもと言うのだった。
「真面目が一番だ、そこに遊び心もあればな」
「いいのね」
「多少のそれもあるとな」
真面目に加えてというのだ。
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