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ドリトル先生とタキタロウ

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第五幕その三

「奇麗過ぎてもよくないよ、それでこの水質はね」
「奇麗でもだね」
「程々だね」
「そうなのね」
「そうだよ、いい感じだよ」
 先生は微笑んで言いました。
「これはね」
「それは何よりね」
「それじゃあだね」
「水質調査もしたし」
「その後はね」
「うん、魚群探知機を使って」
 いよいよという口調でお話するのでした。
「調べるよ」
「この湖のお魚の数や種類を」
「そしてタキタロウについても」
「そうするのね」
「そうだよ、今からね」
 こう言ってでした。
 先生は魚群探知機での調査を開始しました、するとです。
「やっぱり水面の近くが多いね」
「そうなんだ」
「そこは他の湖やお池と同じだね」
「河川ともね」
「うん、そうだね」
「タキタロウはいるかな」
 ジップが最初に言いました。
「それで」
「そうそう、何といってもタキタロウだよ」 
 ガブガブも言います。
「大鳥池はね」
「僕達もタキタロウについてお話してたし」
「魚群探知機にも反応あるっていうし」
 チープサイドの家族も言います。
「それならよ」
「反応があるかどうか」
「さあ、反応はあるかな」 
 ホワイティは目を輝かせています。
「果たして」
「前調べたら実際にあったんだよね」
 このことはトートーが言いました。
「そうだよね」
「それなら絶対にあるよ」 
 チーチーは確信しています。
「タキタロウのそれがね」
「それで先生反応あるの?」
「大きなお魚のそれは」
 オシツオサレツも彼にしては珍しく興奮しています。
「どうなのかな」
「あるよね」
「なかったらがっかりするわ」
 ダブダブは心から思いました。
「それだけは御免よ」
「全くだよ」
 老馬はダブダブの言葉に頷きました。
「そうだったらね」
「それで反応あるのかしら」
 ポリネシアは本気で心配でした。
「それで」
「水面近くには多いらしいけれど」
 トートーはその時から言いました。
「どうなのかな」
「焦ったら駄目だよ、皆」
 先生はそんな皆ににこりとしてお話しました。
「タキタロウは水面から三十メートルからその下に反応があったね」
「あっ、そうだった」
「前にそう言ってたね」
「ここに来る前にね」
「先生そんなことも言ってたね」
「だからだよ」
 それでというのです。 
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