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八条学園騒動記

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第六百八十一話 料理チャンネルその十一

「車輪刑はね」
「そうだよね」
「だからね」
「何を言わんやだね」
「車輪刑については。それでカナダの死刑って」
「精々それ位だね」
「凶悪犯自体少ないし」
 カナダではというのだ。
「そのこともあって」
「そうした処刑もだね」
「少ないわね」
「そうだね」
「平和と言えばね」
「いいことだね」
「治安がいいことも平和よ」
 それになるというのだ。
「だからね」
「そのこと自体はよくても」
「それでもね」
「そのことも目立たないね」
「まあこれは目立たなくていいけれどね」
「犯罪が多いとかはね」
「凶悪犯は少ないとよ」 
 それならというのだ。
「それに越したことはないわ」
「そうだね」
「まあこれで目立たなくてもね」
「いいね」
「珍しくそうしたことよ」
 目立たなくていいことだというのだ。
「本当にね」
「そのことは有り難いよ」
 トムもこう言った。
「海賊やテロリストも稀だしね」
「カナダはね」
「治安がいい、平和」
「このことは宣伝すべきよね」
「いいことだから」
 まさにそうだからだというのだ。
「是非だよ」
「そうすべきね」
「こんないい宣伝材料ないよ」
「治安のよさなら連合屈指で」
 カナダという国はというのだ。
「犯罪件数もね」
「少なくて」
「虐待とかもよ」
「かなり少ないよ」
「穏やかな国民性だから」
 連合では市民性とも言われる、連合では国民を市民と呼ぶのでここでもそう言われたりするのである。
「それでね」
「そうしたことも少なくて」
「家庭内暴力も校内暴力も」
「少なくてね」
「いじめもよ」
 この問題はこの時代も存在している。
「少ないわ」
「そこ大きいよね」
「若しいじめで自殺なんてあったら」
 非常に残念なことにこの時代でも存在する話である。
「連合だと連合中で吊し上げに遭うけれど」
「ネットで四兆の人達からね」
「それで事件が起こった星はいじめのメッカ扱いよ」
「徹底的に貶められるね」
「けれどカナダはそうしたお話も少ないから」 
 メアリーはこのことを笑顔で話した。
「連合一と言っていい位に」
「そこは宣伝すべきだね」
「治安が本当にいいのよね」
「じゃあどんどん宣伝すべきだね」
「そうよね」
 トムのその言葉に同意して頷いた。
「何といっても」
「それじゃあそこはね」
「私達もお料理の合間に」
「ちょっと行っていこう」
「さりげなくね」
「素材はいいと思うよ」
 シッドは切実な声で述べた。
「カナダって」
「そうよね」
「いい宣伝材料はね」
 それはというのだ。
「かなりだよ」
「あるわね」
「そう、だからね」
「どんどん宣伝していくことね」
「それも上手にね」
「本当にゲッペルスみたいに」
「ううん、何かね」
 シッドはここで心から思って従姉に話した。
「カナダに必要な人材は」
「ゲッペルスね」
「建国から千年以上経つけれど」
「宣伝でよかったことはね」
「ないよね」
「ええ、だから今もよ」 
 それこそ建国以来というのだ。
 
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