リュカ伝の外伝
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やっぱり僕は歌が好き 第十六楽章「いざ敵陣へ」
前書き
リュカ伝の世界では
1ゴールド=100円 です。
(グランバニア王国:城前地区・商店街)
アイリーンSIDE
「お前は馬鹿か!? 2000Gなんて金を持ってるわけねーだろ!」
まぁ、あんまり持ち歩く事はないなぁ。
「また“馬鹿”って言ったかコノヤロー! もー頭きたもんね。思い出美化しちゃうもんね! だからギター代は20000Gだ(笑)」
そ、そんなに値をつり上げていったら、ギター新調なんて出来ないんじゃないかしら?
「何で20Gが20000Gになってんだよ!? おかしいだろ如何考えても!」
「だから付加価値だって言ってんだろぉ。あと思い出補正と、お前からの侮辱による精神的苦痛への慰謝料的な(大笑)」
うん。確かに陛下に対して数々の暴言は厳罰に値するわね。
「あ~……そう考えると慰謝料的な金額は低い気がしてきたぁ。いや、低いなぁ確実に! よ~し値上げでドン! 200000G……って言いたいところだけど(ニンマリ)」
流石にギター新調できないと思ったのかしら? お優しいわぁ~。
「更にドン! 2000000Gだぁ!! (ゲラゲラ)」
わぁ~……全然お優しくなかったぁ!
大型クルーザーが買えちゃう勢い♥
「い、いい加減にしろよ! 払えるわけねーだろ!! お前には俺等が如何な金持ちに見えてんだよ!?」
「いい加減にして欲しいのはこっちだよ」
いえ向こうです陛下。
「お前等アレだろ? アノ……ブ、ブラッデぃぃぃ、プークスクスクス(爆笑)」
陛下はかなりブラッディー・パンサーって名前が笑いのツボだったらしい。
言おうとすると笑って言えない。
「え~と、失礼。お前等、女性用下着愛好会だろ?」
「だから違ーって「はい、減点」
減点とは?
「僕の台詞を遮った罰金はぁ~……ドン! 20000000G、ア~ンド更に10倍! 200000000Gで~す」
凄ー……億超えた。20Gが億超えたわぁ~。
「ふん! 勝手にほざいてろ」
「おやぁ? もしや支払わない気だなぁ。それならお前等の事務所に行って、上司に直談判だな……2000000000G払えって」
陛下が金額を口に出す度に増える桁数。
「よし善は急げと言うし、今すぐ行くぞ」
何が善で何が悪なのかは解らない。
ただ……絶対この場に善は無いわね。でも陛下だと素敵♥
「そっちのギター被って寝てるヤツも連れてくぞ。お前の友達だろ……起こせ」
陛下認定のパンティー派を起こす様、陛下認定のブラジャー派に指示を出す。
ブラジャー派は指示に従うかの様に、パンティー派に近付いたが、其奴を起こす事無くダッシュで逃げ出した……無駄なのに。
「バギマ!」(ドカッ!)
案の定、陛下の魔法で弾かれて、更には路地に建っている街灯に激突して、ほぼ元の位置に舞い戻る。痛い思いをしただけだわ。
「えぇ……逃げるなんて減点対象じゃね?」
そうね。減点よね。即ち……
「ギター代20000000000Gね」
うん。そういう事ね。
もう間違いなく、支払われる事はないでしょう額。
解らないわ……陛下のお考えが、私の様な凡人には本当に解らないわ。
あのクズ宰相なら解るのかもしれないけど……シャクねぇ!
「よし、もう逃げ出さない様に足を折っちゃおう」
(ボギッ!)
「ぎゃぁぁぁぁぁぁ!!!!」
言うや否や先程の魔法ダメージ(+街灯直撃)で横たわってたブラジャー派の左足を踏みつけ鈍い音と共にあり得ない方向へ曲げてしまった。
「ベホマ」
だが透かさず回復魔法。
先日知った恐ろしい魔法の使用方法。
痛みこそ消えたのだろうが、ブラジャー派の左足はスネの中程から直角に曲がっている。
「う~ん、こいつも逃げられたら面倒臭いから、折っておくか。エイッ!」
(ボギッ!)
「ぐぎゃぁぁぁぁ!!!」
まだ気絶してたパンティー派の右足を膝関節の辺りで踏み折る。
当然目覚めて悲鳴を上げた。
「落ち着けって、今くっつけてやっから……ベホマ」
今度は元より関節部分ということもあり、陛下は優しく足を伸ばした状態にして回復魔法を唱えた。
だが優しさでないことは十分に解ってる。
パンティー派の右膝関節は、その機能を永遠に失った。もうあの男は右足での屈伸は出来ない。
「おいお前等、互いに右と左の足が不自由になってるんだから、共に支え合い歩いて行こうな」
台詞だけ聞くと友情的な感じで良い事言ってる感じはあるんだけど、その足の不自由は言ってる当人による故意だから、言われた側は恐怖感で従ってる。
「よぉし、じゃぁブラパン事務所へ行きますか……っと、その前に」
ブラパン二人組が支え合い立ち上がったのを確認すると、陛下はこの場から移動する意志を告げるが……やり残した事があるらしく、ブラパン二人組の懐を探っている。そして財布を見つけると……
「やぁ、マキーハさん(FMAPの女将さん。本名:マキ-ハ・ラノルユキー)……騒がしちゃってゴメンね。今日はもう終わりにするから、お花を買うよ」
そう言うと先程入手した2つの財布から全財産を取り出し、FMAPの店先にあった花を購入。
お釣りを代えそうとすると、
「迷惑賃」
と言って受け取り拒否。
その後、周囲に居た女性限定で購入した花をプレゼント。
勿論私も頂きましたわ。
因みに花の名前をマキーハさんに尋ねたら「ゼフィランサス」と教えてくれました。
この場でのやり残しが片付いた事で、やっとブラパン事務所へ移動になった。
その際、陛下は私に「来るかい?」と悪戯っ子の様な顔で聞かれ、少し考えてると今度は「性格が悪い自覚があるのなら、きっと楽しめると思うよ」と言われ即決! “行かない”という選択肢が完全に消失した瞬間ですわ。
・
・
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(グランバニア王国:城前地区・東城壁大通り路地)
広大なグランバニア城の東城壁大通りを南に歩き、城下町の最も南側に辿り着く……
西に目をやればグランバニア城の正門が遠くに見え、東の路地に視線を動かせば、大通りから五件目に目的の建物が姿を現す。
土地面積にしたら300平方メートルくらい。
地上三階建て築20年くらいの中規模ビル。
そのビル全てが、このブラパンのアジトである。
詳しい事は知らない(解らない)が、元々は何処かの商社が事務所用に建てたのだが、当時の王都の発展ラッシュの波に乗り、もっと良い土地に数年で転居。
その後に何人かがオーナーになって、現在はギャング団“ブラッディー・パンサー(笑)”が居座っている。
見た感じゴロツキが屯してる様には見えない。
老朽化も感じないし、十分綺麗で一般的なオフィスビルと違いは無い。
そんなビルを正面に見て、左端に青い扉がある。
陛下はその扉を支え合ってる二人のブラパンに開けさせる。
中に入ると、正面左には多分トイレだと思われる白い扉があり、右に上階へ上がる広めの階段……その右側には一階の部屋へと通じる黒茶色の扉がある。
その扉のノブをパンティー派が回した瞬間……陛下はブラパン二人を勢いよく蹴り、室内へと突入した!
「な、何だテメーはぁ!?」
驚いた中に居たブラパンのメンバー……当然の台詞である。
「こっちの台詞だ馬鹿者ー!」
突入した陛下の返答は……全然当然じゃ無いです。絶対向こうの台詞ですわ!
「お、おい……ブロドー、パリス……何なんだコイツは!?」
多分、足を折られている二人が“ブロドー”と“パリス”なんだろうけど、どちらがとっちなのかは知らない。興味ないし。
「うるさい、そんな事より僕のギター代200000000000G払えぇ!」
「はぁぁぁ~!? いきなり何言ってんだテメ~?」
そりゃそうなる。だけど何言ってるのか解らなくても支払わないと酷い目に遭うわよ(笑)
アイリーンSIDE END
後書き
思い付いちゃったので書く。
『可愛くてごめん』の替え歌。
変態でごめん(リュリュVersion)Vocal:マリー
「参照URL:https://www.youtube.com/watch?v=K4xLi8IF1FM」
♪私が私のパパを愛して♫
♪何が悪いの? キモイでしょうか?♫
♪痛いだとか 変態とか♫
♪聞こえませんね その悪口♫
♪大好きなミニスカート セクシーな仕草で♫
♪エロすぎなスケスケパンツ履いて 迫りましょ♫
♪チ○○握って ボッ○させて 幸せになろう♫
※♪Chu! 可愛くてごめん 乳大きすぎてごめん♫
♪Chu! エロすぎてごめん 血のつながりなど知らん♫
♪Chu! セクシーでごめん 積極すぎてごめん♫
♪Chu! 変態でごめん 美女力高くてごめん♫
♪ムラついちゃうよね さぁカモン!♫
♪趣味が悪いと 変態だと バカにされても♫
♪曲げたくない 愛している 父親だから♫
♪自分の好みで突き進みたい 一番大切にしてほしい♫
♪理不尽な我慢は出来そうにない ♫
♪“それがファザコン”♫
※Repeat
この歌を聴いたパパは
無言で歌い手の両頬をつねり上げたらしいw
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