レーヴァティン
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第二百七十五話 邪神の島その八
「生きられる」
「そうらしいな」
「だがドクトカゲも食うしだ」
「ダイオウグソクムシだってな」
「そうだ」
食うというのだ。
「生きる為にな」
「それは絶対だな」
「そうだ、そして人はな」
「何ヶ月も食わないで済むかっていうとな」
「無理だ、人間は恒温動物だ」
哺乳類はそうである、もっと言えば鳥類もだ。
「体温を常に一定に保つ為にだ」
「相当なエネルギーが必要でな」
「かなりの量を食わないといけない」
「そうなんだよな」
「恐竜は一見すると食う量は多い」
量だけ聞くとかなりのものだ。
「しかし身体の大きさと非礼するとな」
「実は少ないんだよな」
「そして哺乳類はだ」
ここに人間が入ることは言うまでもない。
「身体の大きさと比較するとだ」
「食う量は多いな」
「モグラは一日に己の体重の半分の量の食事を摂る」
「恐竜にしたら何十トンになるな」
大型の恐竜の場合はだ、ウルトラサウルスの様な全長三十メートル程の巨大な種類になると百トンに至るという。
「無茶苦茶な量だな」
「そうだ、兎角人間はだ」
「かなり食わないと身体がもたないな」
「だから寒い国ではだ」
例えば北欧やロシアである。
「かなりのカロリーを摂る」
「ロシア軍のレーションなんか凄いっていうな」
「大学のロシアから来た連中が言っていたな」
「ああ、紅茶にな」
ロシア風のそれであることは言うまでもない。
「もうこれでもかっていう位にな」
「砂糖を入れるな」
「それでな」
その様にしてというのだ。
「強引にでもだ」
「カロリーを摂っている」
「そうだよな」
「さもないとだ」
その様にしないと、というのだ。
「極寒のロシアの自然の中では戦えない」
「そうだよな」
「ロシア人も凍死する」
自国の中にいてもというのだ。
「カロリー摂取が少ないとな」
「そうなるな」
「だからだ」
それ故にというのだ。
「そうして紅茶も飲む」
「そこまでしてな」
「カオリーを摂る、そして」
英雄は話を続けた。
「レーションなぞまさにそれだ」
「保存のものだよな」
「それの最先端だとだ」
その様にというのだ。
「言える」
「そうしたものだな」
「レーションは無理でもな」
「缶詰は欲しいな」
「冷凍食品もな」
「そしてインスタント食品もだな」
「こうしたものがあるだけでだ」
それでというのだ。
「本当にだ」
「違うからな」
「餓えずに戦える」
危機の時もというのだ。
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