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ハッピークローバー

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第四十五話 アルバイトに部活にその十

「子供の頃にお母さんが言ってるわよ」
「それでわかっていないと駄目なことだからね」
「革命起こしたいなら」 
 それならというのだ。
「選挙に行く」
「それだけで済むしね」
「本当にね」
「いや、普通にね」
 富美子も言ってきた。
「革命とか言ってあんなださい恰好して暴れ回るって」
「馬鹿過ぎるわよね」
「恥ずかしくなかったのかしら」 
 富美子はかな恵に応えて首を傾げさせた、そのうえで話した。
「あんな恰好であんなことして」
「裸で歩き回るみたいよね」
「もうレベル的にはね」
 それこそというのだ。
「そこまでのね」
「恥ずかしさよね」
「私あんな恰好するならね」
 富美子は軽蔑しきった口調で述べた、これ以上はないまでにそうした感情を抱いてだったので表情にも出ている。
「ドラマとかでエキストラでね」
「お金貰わないと?」
「さもないとね」
 それこそというのだ。
「ならないわ」
「私も。あの恰好見て最初に思ったのは」
 学生時代の者達のそれをというのだ、ヘルメットを被りマスクを付けゲバ棒五人が話す鉄パイプを持っているその格好のことである。
「うわっ、ださってね」
「そのままなのね」
「思ったわ」
「恰好悪いって」
「そう、これはないわってね」
 その様にとだ、かな恵は富美子に話した。
「思ったわ」
「かな恵もそう思ったのね」
「ええ、しかもそれで暴れて革命だとか言って」
「総括とかしてたのよね」
「テロやってだから」
 それでというのだ。
「本当にね」
「恰好悪いわよね」
「あれが恰好いいとか正しいとか」
 そう思うならというのだ。
「常識疑うわ」
「そうよね」
 留奈も言った。
「それでそうした人達こそ」
「馬鹿よね」
「本物のね」
「まさによね」
「東大それも法学部を出ても」
 今の日本で学力においては最高峰と言われるこの大学のこの学部をというのだ、尚戦前は海軍兵学校や陸軍士官学校の方が入学は難しかったという。
「馬鹿はね」
「馬鹿よね」
「入学でもね」
 出る即ち卒業しておらずともというのだ。
「一緒よ」
「入学だけでもとんでもなくお勉強出来ないといけないし」
「それならね」
「お勉強出来るのは事実ね」
「けれどそれでもね」
 その東大しかも法学部に入ってもというのだ。
「あんな風になったらね」
「馬鹿ね」
「それでそんなののテロで人殺してもいいのなら」
「そいつも馬鹿よね」
 理虹はまさにと答えた。
「本当に」
「正真正銘のね」
「いや、うちのお父さんとお母さんが私や妹がそんなこと言ったら」
 理虹は自分の家庭のことを話した。 
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