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レーヴァティン

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第二百七十一話 調べ終えその八

「自分の血縁者に狂人として精神病院に送られて終わる」
「願い下げの人生だ」
「絶対にな」
「そんな人生を送ることなくだ」
「我等は生きたいものだな」
「この世に生まれたならな」 
 そうなったならというのだ。
「やはり幸せに生きてだ」
「幸せな結末を迎えたい」
「そう思うものだからな」
 それ故にというのだ。
「この世界でも起きた世界でも」
「出来るだけよいことをする」
「それがだ」
「幸せになる道だな」
「いいことをすればだ」
 そう言われることをというのだ。
「確実にだ」
「自分に返って来るな」
「そして逆も然りだ」
「悪事も返って来る」
「日頃の行いが悪い奴は今話している通りにだ」
 まさにというのだ。
「幸せになれない」
「誰からも嫌われてな」
「そのうちそうなる」 
「孫に精神病院に叩き込まれる」
「そうした事態になる」
「無惨な結末を迎えるな」
「因果応報だからな」
 世の中はというのだ。
「そうならない筈がない」
「自分だけよくて悪事しかせん奴なんか誰が好きになるか」
 美奈代は口をへの字にさせて言った。
「そして何かあってもや」
「誰も助けないな」
「助けるどころかや」
「そこで恨みを晴らすな」
「そうするわ」
「それが因果応報だな」
「それでほんまの嫌われモンはな」
 美奈代はそうした輩の話をさらにした。
「表面上は色々な事情で付き合いがあってもな」
「その実はだな」
「滅茶苦茶嫌われてる」
「そうなっているな」
「そして嫌われてることに気付かん」
 自分ではというのだ。
「全くな」
「しかし実は違うからな」
「裏で滅茶苦茶言われていてな」
 そうしてというのだ。
「友達と思っていてもな」
「敵だな」
「そや、敵しかおらん」
「そうした状況だな」
「それがほんまの嫌われモンや」
「友達と思っている相手は全部敵でだな」
「敵しかおらんでや」
 そうしてというのだ。
「嫌われていることにや」
「気付いていないな」
「気付いてたら行いあらためるわ」
「自分から嫌われたいと思ってもいないとな」
「そんな奴は滅多におらんわ」
 それこそとだ、美奈代は答えた。
「まずな」
「嫌われていいことはないからな」
「そういうこっちゃ」
「その通りだな」
「一度そんな人に会ったでござるよ」
 智が言ってきた。 
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