ハッピークローバー
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第四十二話 カレーライスを食べてその十
「しっかり動けて健康なのよ」
「夏でも」
「そうよ、本当にお素麺とビールだけだと」
「夏バテするわね」
「ビールが麦茶になってもよ」
それでもというのだ。
「一緒よ、だから夏はね」
「しっかりとなのね」
「食べて」
そうしてというのだ。
「やっていくことよ」
「だからカレーとサラダなのね」
「今夜はね、沢山食べなさいね」
「そうするわね」
「アントニオ猪木さんなんかはね」
日本を代表するプロレスラーの一人である、不滅の闘魂と呼ばれジャイアント馬場と並び称されてきた。
「凄かったのよ」
「レスラーの人食べるからね」
「一日一五〇〇〇キロカロリー摂ってたのよ」
「それ多過ぎない?」
「それで一日八千キロカロリー使うトレーニングしてたの」
「あの、それでもね」
留奈はそのカロリー消費を聞いて言った。
「七千キロカロリーオーバーね」
「それで糖尿病になったのよ」
「凄いお話ね」
「まあこれはね」
「極端ね」
「普通は大人の男の人で三千キロカロリーよ」
それだけだというのだ。
「流石に一五〇〇〇はね」
「ないわよね」
「プロレスラーでもね」
「レスラーの人も食べることがお仕事よね」
「力士さんと同じでね」
「それでもね」
「幾ら何でも食べ過ぎだけれど」
だから糖尿病になったというのだ。
「しっかり食べないと駄目ってことはね」
「同じね」
「猪木さんも八千キロカロリー位ならね」
「普通の大人の男の二倍と三分の二ね」
「それ位ならよかったわね」
「七千キロカロリーオーバーにはね」
「一体何を食べたのか気になるけれど」
母にしてもだ。
「しっかり食べることよ」
「それが大事なのは同じね」
「そうよ、レスラーの人もそうで」
「政治家さんもそうで」
「私達もよ」
「同じね」
「しっかり食べて」
そしてというのだ。
「夏バテにならないことね」
「夏はね、じゃあ今日はしっかり食べなさいね」
「カレーにワインを」
「そうしてね、デザートはパイナップルよ」
母はこちらの話もした。
「しっかり食べてね」
「パイパップルなのね」
「あんたも好きでしょ」
「ええ、あの甘酸っぱさがね」
それがとだ、留奈は笑顔で応えた。
「大好きよ」
「牛乳もあるから」
「いいわね、牛乳もいいわね」
「牛乳は栄養の塊だからいいのよ」
飲むと、というのだ。
「だから沢山飲むのよ」
「水分補給になるしね」
「モンゴルの人達だってね」
「うちの学校にも来てるわね」
ただし数は少ない、モンゴルは国土と比べて人口がかなり少ない国の一つである。
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