カレーにちゃんこを
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第二章
「好き嫌いがない様になんだ」
「してそしてね」
「まだあるんだ」
「好き嫌いないと」
食べるものにというのだ。
「栄養バランスもいいでしょ」
「栄養も考えてなんだ」
「そう、何でも食べてもらって」
「栄養バランスよく」
「好き嫌いがなくて」
そうしてというのだ。
「健康でもあるね」
「そうした娘に育ってもらう為になんだ」
「カレーとちゃんこをよく作ってね」
「雪路に食べさせてるんだ」
「そうよ、ちゃんとね」
まさにというのだ。
「今から雪路には好き嫌いなくて」
「健康な娘になんだ」
「なってもらうわ、あの娘どっちも好きだし」
カレーもちゃんこもというのだ。
「丁度いいわ、だからね」
「それでだね」
「これからも作っていくから」
カレーとちゃんこをというのだ。
「毎週でもね、いいわよね」
「僕もどっちも好きだし」
夫は妻の言葉に笑顔で応えた。
「何よりも雪路の為なら」
「それならなのね」
「喜んでだよ、じゃあこれからも頼むよ」
「ええ、作って食べてもらうわね」
妻は夫に笑顔で応えた、そうして夫はその笑顔を見つつカレーを食べた。子供向けの甘口で本来は辛口好みの彼の口には合わない筈だった、だがそれでもそのカレーは実に美味かった。
カレーにちゃんこを 完
2022・11・20
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