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ハッピークローバー

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第四十話 期末テストを前にしてその十二

「それで阪神はよ」
「暗黒時代だったわね」
「そこからよ」
 何年も連続で最下位になる程であったがだ。
「あそこまでになったのよ」
「コツコツやっていって」
「そうよ、だから勉強もね」
「コツコツね」
「それがいいわ、とはいってもあんた達は」
 富美子だけでなくかな恵達もというのだ。
「そうしたことはね」
「コツコツやっていて」
「いいからそのままね」
「夏休みの宿題もやって」
「そしてね」
 そのうえでというのだ。
「やっていったらいいわ」
「そうなのね」
「商業科はそんなに勉強力を入れなくていいけれど」
 普通科程はだ。
「けれど成績いいならね」
「それに越したことないわね」
「やっぱりね、だからね」
 それでというのだ。
「それだけじゃないにしても」
「さっきお話した通りに」
「けれどよ」 
「いいに越したことはないのね」
「そうでもあるからね」
「それが現実なのね」
「それもね、まあ成績が悪くてもね」
 そうであってもというのだ。
「さっきお話に出た二年の娘みたいに」
「いい場合もあるのね」
「それでお勉強が出来てもよ」
「あの政治家さんみたいに駄目な場合もあるのね」
「そうだけれどね」 
 そういったこともまた現実だがというのだ。
「けれどね」
「いいに越したことはないのね」
「追試も受けずに済むし」
 このこともあってというのだ。
「成績もね」
「いい方がいいから」
「コツコツやっていってね」
「そうしてくわね」
 富美子も姉のその言葉に頷いた。
「私も」
「ええ、しかし本当に東大法学部を首席で出ても」
 美奈代は腕を組んで考える顔になって話した。
「あそこまで駄目な人もいるのね」
「あるのはお勉強の才能だけね」
「いい成績を取ることだけで」
「他は全く駄目ね」
「そのままいったら司法試験を受けなくても」
 それでもというのだ。
「教授さんにもなれたわ」
「東大の?」
「そう、法学部のね」
 まさにそこのというのだ。
「行けたのでしょうけれど」
「そこまでの成績なのね」
「だから首席よ」 
 東大法学部のというのだ。
「そうだったらね」
「教授にもなれたの」
「大学に残っていたら」
 即ち大学院に進めばというのだ。
「博士課程までいって」
「博士ね」
「それで教授よ」
 東大法学部のというのだ。 
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