展覧会の絵
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第十二話 ジェーン=グレンの処刑その二
「そして次はね」
「あの店ですね」
「あの店は今日かな」
「今日行かれますか」
「うん、そうするよ」
こう言うのだった。
「今日だね」
「そうですか。今日ですか」
「今日仕掛けるよ。ただね」
「ただ?」
「清原塾はまだ先だね」
ここでだ。この塾の名前を出した十字だった。
「もう少しね」
「救いが必要だからですね」
「そう。だからこそね」
こう言うのだった。
「裁きの代行はそれからだよ」
「はい。しかしです」
「しかし。何かな」
「前から思っていましたが日本の教育会というものはです」
「問題があるね」
「教師の質があまりにも悪いです」
こう十字に話すのだった。
「腐敗が酷いです」
「腐敗、そうだね」
「枢機卿もこのことは御存知ですね」
「あの塾から知ったよ」
清原塾、他ならないあの塾からだ。十字は日本の教育の腐敗を知ったのだ。
そしてそこからだ。さらに言うのだった。
「特に。日教組だね」
「日本教職員組合だね」
「イタリアにはああした組織はなかったけれど」
「共産主義勢力の力がかなり強かったと聞いていますが」
ソ連の工作はイタリアにも及んでいたのだ。ソ連は全世界を共産主義で覆おうとしていたのだ。その戦略の中には当然ながらイタリアも入っていたのだ。
そしてその結果イタリアには共産主義勢力が入り込みかなりの勢力を維持していたのだ。だがそれもソ連崩壊以降は雲散霧消してしまっている。
だがそれでもだとだ。十字は神父に話した。
「しかし。あそこまでの腐敗はね」
「イタリアにはなかったですか」
「教師の腐敗はね」
様々な腐敗がある、教師の腐敗は日本はイタリアよりも悪質かつ深刻だというのだ。
「日教組の教育の理想は北朝鮮だったそうだね」
「その通りです。そして今もおそらくは」
「公には言えなくなったけれど」
北朝鮮の非道さと異常さが知れ渡ってしまったからだ。だがそれでもだというのだ。
「本心は変わっていないんだね」
「そうかと」
「そうした人間が子供を教えているんだね」
「それがこの国の教育の実態です」
「しかもそこにチェックは働かない」
「その通りです」
「だからこそあの理事長の様な人間がいる」
十字は由人のことに対しても言及した。
「そういうことだね」
「そうなります。そしてあの塾だけでなく」
「他の学校でもだね」
「そうです。教師の不正はあまりにも多いです」
「暴力行為や性犯罪も多いね」
教師によるそうした犯罪も異常に多いのだ。これが日本の現実だ。
「恐ろしい話だね」
「この国での教育の中立とはです」
「日教組にはないね」
「あの組織に中立なぞありません」
これもまた現実だった。日本の。
「悪質な組織であります」
「下手なマフィアよりも遥かにだね」
「そうです。それが日教組です」
「彼等も神の裁きを受けるべきかな」
「次第に国民にその実態を知られてはいます」
「では僕が裁きを代行する必要はないかな」
「そうかも知れません」
日教組についてはそうではないかとだ。神父は話していく。
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